井岡一翔 大麻検出問題に続き、また… フランコ体重超過で王座剥奪、勝てば王者に
2023年06月24日 04:30
格闘技
フランコは20日の公開練習時には「リミットまで約180グラム」と余裕を見せていた。21日に日本ボクシングコミッション(JBC)は、昨年大みそかのWBA&WBO王座統一戦時のドーピング検査で井岡の尿検体から大麻成分が検出されたと発表。ガルシア・トレーナーは減量失敗の要因として「数日前にこの試合が開催されるのか(分からず)、精神的に厳しい状況に追い込まれた」と大麻成分検出騒動の影響を示唆。一時は帰国も考えていたというフランコは会見中、ややうつむきながらも「日本の皆さんに対して試合を見せなくちゃいけない気持ちがあった」と試合に出る考えを明かした。
一方の井岡は終始冷静だった。相手の失態にも表情を変えることなく「(怒りは)全くない。相手がどうであろうと自分のベストを尽くすだけ」と一点を見つめた。大麻成分検出騒動後、初の公の場。その件に対して記者から質問が飛ぶと「自分自身、ボクシングと真摯(しんし)に向き合ってきた。そこに全くうそはなく正々堂々と戦っている」と言い切り「必ず勝利して正義が勝つことを証明しないといけない」とただならぬ決意を口にした。
井岡は2月に王座を返上してまで、ドローに終わったフランコと決着をつけるために即再戦を選択。その大一番が大麻騒動と体重超過のドタバタ劇に見舞われた。周囲の雑音を打ち消す快勝のみを求めていく。
≪過去の世界戦での主な体重超過≫
☆WBA・IBFスーパーフライ級統一戦(13年12月) WBA王者のソリス(ベネズエラ)が1・1キロ超過し、王座剥奪。IBF王者の亀田大毅が「勝てば王座統一、負ければ空位」として試合が行われ、ソリスが2―1で判定勝ち。しかし、IBFが敗れた亀田大の王座保持を認めて大混乱となった。
☆WBCバンタム級(18年3月) 前王者・山中慎介の再戦で王者ネリ(メキシコ)が1回目2・3キロ、再計量1・3キロ超過で王座剥奪。ネリが2回TKO勝ちし、敗れた山中はこの試合を最後に引退。
☆WBCフライ級(18年4月) 王者・比嘉大吾が900グラム超過で王座剥奪。日本人で初めて世界戦での体重超過となった。比嘉はロサレス(ニカラグア)に9回TKO負け。
☆WBOミニマム級(22年4月) 挑戦者の石沢開が1回目2・5キロ、再計量2・3キロ超過。石沢の体重が試合当日リミットプラス3キロ以内を条件に試合は行われ、王者の谷口将隆が11回TKO勝ち。
≪再戦&大麻問題経過≫
▽22・12・31 WBO&WBA世界スーパーフライ級王座統一戦でフランコと対戦しドロー。井岡は日本人初の2階級での2団体王座統一を逃す。
▽23・1・26 米国の検査機関からフランコ戦のドーピング検査で井岡のA検体から大麻成分が検出されたと報告を受ける。
▽2・17 WBO同級1位の中谷潤人との指名試合を義務づけられていたが、WBO王座を返上。
▽2・20 JBCが倫理委員会を設置し対応を協議。井岡サイドには内々で大麻成分検出を報告。
▽4・24 6月24日にフランコとダイレクトリマッチを行うことを発表。
▽5・26 国内で検査機関を選定。B検体の検査を行うことを井岡サイドに通知。
▽6・17 国内の検査機関からB検体からも大麻成分が検出されたと報告を受ける。
▽6・21 JBCが井岡のドーピング検査結果を発表。基準値を超えるものではなく、違反はないとした。井岡サイドは潔白を主張。
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