岡田太郎さん、死去 94歳、胆のうがんで 吉永小百合の最愛の夫で元共同テレビ会長 夫婦生活51年

2024年09月14日 04:30

芸能

岡田太郎さん、死去 94歳、胆のうがんで 吉永小百合の最愛の夫で元共同テレビ会長 夫婦生活51年
73年3月14日、岡田太郎さん(右)と吉永小百合 Photo By スポニチ
 女優吉永小百合(79)の夫で、元共同テレビ会長の岡田太郎(おかだ・たろう)さんが3日午前1時15分、胆のうがんのため都内の病院で死去した。94歳。東京都出身。家族葬を済ませての発表となった。吉永の両親の反対を押し切って1973年に結婚して以来、50年以上にわたって仲睦まじく夫婦生活を送った。直筆の文書で「大往生だと思います」と吉永は夫を思いやった。後日お別れの会を予定している。
 献身的な看病も実らず、最愛の夫が天国に旅立った。喪主を務めた吉永によると、昨年12月に胆のうがんと診断され、化学療法の治療を続けていた。岡田さんは回復を目指して常に前向きだったが、転移もあり、症状が悪化。最期について「傍(そば)に寄り添って看取(みと)ることが出来ました」と記した。

 吉永との出会いは1964年、映画「愛と死をみつめて」の公開直後に制作されたドキュメンタリーだった。同番組のプロデューサーを急きょ任されたのが岡田さんで、当時19歳だった吉永の欧州旅行に約1カ月間同行した。

 結婚はそれから9年後の73年。2人を接近させたのは、働き詰めによるストレスで声が出なくなった吉永を岡田さんが支えたのがきっかけ。吉永の方がぞっこんだった。離婚歴があり、15歳年上の岡田さんとの交際に、吉永の両親は猛反対したが、それを押し切ってのゴールイン。73年6月28日に婚姻届を提出し、8月3日に挙式。岡田さんのフジテレビの同期で歌手畠山みどり(85)の夫、千秋与四夫さんの自宅を借り、奈良岡朋子さんの立ち会いの下で愛を誓った。その後は東京・新宿の京王プラザホテルでの披露宴と流れたが、吉永の両親はついに姿を見せなかった。

 逆境から始まった新婚生活だが、岡田さんが90歳を過ぎてからも、夫婦そろって旅行やゴルフを楽しんだり、クラシックコンサートに出掛けたりと、周りの人々がうらやむほどのおしどりぶりで知られた。

 それだけに吉永を心配する声は尽きないが、日本を代表する女優は来秋公開の最新作「てっぺんの向こうにあなたがいる」(監督阪本順治)の現場に戻り、気丈に撮影に臨んでいる。


 ▼フジテレビ 岡田氏は、創成期のテレビ界のドラマ制作に尽力され、「日日の背信」など数々の名作ドラマを生み出し、編成面でも大いに活躍されました。その後、共同テレビでヒットドラマ制作の指揮を執り、社長・会長としても社業の発展に尽力されました。ここに生前のご厚誼(こうぎ)を深く感謝し、ご冥福をお祈りいたします。

 岡田 太郎(おかだ・たろう)1930年(昭5)7月20日生まれ、東京都出身。文化放送を経て、58年にフジテレビに入社。芸能部に配属され、「陽のあたる坂道」「日日の背信」などを手掛けた。85年からは共同テレビに移り、社長、会長、取締役相談役などを歴任した。

 ▽胆のうがん 肝臓で作られる胆汁が十二指腸まで出て行く道が胆道(胆管)で、その途中にある胆汁を濃縮する袋が胆のう。胆のうがんは自覚症状、初期症状に乏しく、発見された時はすでに肝臓、胆管、十二指腸、膵臓(すいぞう)、大腸など周辺の重要臓器に浸潤していることが多いため、治療が困難ながんの一つ。進行すると腹痛や食欲低下、黄疸(おうだん)、白色便などの症状が出る。初期の場合は胆のうの切除手術を行い、化学療法や放射線療法と進む。胆のうがんのリスク因子は、胆石、肥満、高コレステロールなどが挙げられる。

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