【大阪杯】“逆輸入型”の天才サトノクラウン極上の仕上がり!
2017年03月31日 05:30
競馬
いつも通りWコースで行われた最終リハは、ウムブルフ(4歳1600万)から2馬身ほど先行してスタート。掛かり気味の僚馬がすぐに差を詰めたが、クラウンは意に介さずマイペースを守る。馬体を併せる形で迎えた直線。懸命に追われるウムブルフとは対照的に馬なりの手応えで外から半馬身先着した。4F54秒2〜1F12秒6と時計は軽めでも、師は「1週前からその週末にかけてしっかり仕上がっているのは確認できていた。最後は調整程度です」と納得の口ぶりだ。
生まれつき腰関節にズレがあり、レースの疲労をためやすいタイプだった。激走を見せるも次戦で大敗するムラ駆けのイメージ。それを近2走で払拭(ふっしょく)した。前走・京都記念で1年ぶりに騎乗したM・デムーロは「前はトモが弱かったけどこの前は全然違った」とじかに成長を実感。師も「(安定してきた理由は)一番は馬の成長。前は使うと反動があったけど、今は連続して使えるようになりました」と迎えた本格化に目を細めた。
デビュー3連勝を飾ったクラウンが再び3連勝でG1獲りへ。鍵は15年弥生賞V以降、4戦未勝利の2000メートルの距離か。「2000メートルは守備範囲だけど、少し乗り方などは工夫しないといけないと思う」と師。ただ、鞍上は今年重賞6勝と絶好調のM・デムーロ。「枠が大事。内回りなのでスムーズに運べれば」とイメージを膨らませており、不安解消を託すにはこれ以上ない相棒だ。
勝てば、史上17頭目の国内&海外G1勝利の偉業だが、海外→国内の順での達成ならアドマイヤムーンの07年ドバイデューティフリー→宝塚記念、ジャパンC以来史上2頭目となる。今が充実期の“逆輸入型”。猛者ひしめく新設G1でもその経験値はきっと生きる。