【安田記念】大外一気の魔法差し!サトノアラジンがG1初V

2017年06月05日 05:30

競馬

【安田記念】大外一気の魔法差し!サトノアラジンがG1初V
<東京11R・安田記念>鮮やかな末脚でG1初制覇を飾り、春のマイル王に輝いたサトノアラジン(中央) Photo By スポニチ
 熱望した青空の下で、大外一気の魔法差し!!上半期の最強マイラー決定戦「第67回安田記念」が4日、東京競馬場で行われ、7番人気サトノアラジンが、最速3F33秒5の末脚で差し切りV。7度目の挑戦で悲願の初G1制覇を成し遂げた。同馬には仏G1ジャックルマロワ賞(8月13日、ドーヴィル)、米BCマイル(11月4日、デルマー)の優先出走権も付与され、世界進出の夢も広がった。また、鞍上の川田将雅(32)は同レース2勝目。JRA・G1は9勝目となった。
 切れた。差した。サトノアラジンがついにG1を勝った。序盤は後方3番手。密集する先行馬群を見ながら運んだ。3角から徐々に進出し、直線は迷わず大外へ。川田の右ステッキに応え、グングンと末脚を伸ばす。横一列に広がった馬群を、残り100メートルでねじ伏せると、視界に入ったのは内ラチ沿いで逃げ粘るロゴタイプ。内外大きく離れ、並んで飛び込んだゴール。首差で届いていた。

 「ゴールの瞬間は分からなかった。振り返ってターフビジョンで確認したら、アラジンが映っていたので、勝ったんだなと。ホッとしました」。川田は安どの表情で振り返った。

 「昨年から乗せてもらっていたが、G1で思うような結果が残せず、申し訳なく思っていた。今日はリズム良く走って、4角の手応えも抜群。ロゴタイプはしぶとかったがゴール板では届くと信じていた。やっと勝てました」

 前哨戦の京王杯SCで、よもやの9着惨敗。だが、池江師に落胆はなかった。「前走は道悪、スロー、内枠と、この馬にとって三重苦。状態が悪かったわけでも、力が衰えたわけでもない。馬を信じて送り出した」。一方で「これだけの素晴らしい馬でG1を勝てなかったら、調教師失格とすら思っていた。本当に素直にうれしい」と本音も口にした。跳びが大きく、乾いた馬場でしか真価を発揮できないアラジン。内で詰まるリスクが少ない外14番枠も奏功した。

 3歳時には菊花賞にも出走したアラジンの路線変更を決断したのは4歳夏。「中距離だと持ち味が生きない。ジョッキーとも話し合い、マイル前後の流れが合うと思った」。転向後、G2は2勝したが、G1では惜敗続き。「試行錯誤の中、ファンの期待を裏切ってきたが、少しは恩返しできたと思う。種牡馬としての価値も上がった。調教師の責任を果たせた」。指揮官はこれまでの苦闘をかみ締めるように振り返った。

 大きな目標を成し遂げ、アラジンの戦いは新たなステージに入る。ジャックルマロワ賞、BCマイルの優先出走権も獲得した。池江師は「日本にもマイルCSがあるし、いろんな選択肢を消さないで、今後のことはじっくり考えたい」と、海外挑戦も否定しなかった。川田は「全ての条件がかみ合わないと、力を出し切れない馬。次回?天気と枠順に期待してください」と笑った。不器用なマイル王の、新たな勲章を探す旅が始まった。

 ◆サトノアラジン 父ディープインパクト 母マジックストーム(母の父ストームキャット)牡6歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・里見治氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績25戦8勝 総獲得賞金4億2366万3000円(戦績、賞金は海外含む)。

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