【香港C】ネオリアリズム ペース向かず3着、日本勢V3逃す
2017年12月11日 05:30
競馬
堀師が「レース前は一番気にしていた」とした課題のスタートはまずまず。好位2、3番手を追走したが、向正面で派手に口を割った。それでもどうにか折り合って迎えた直線。内から懸命に追いすがったものの、中盤のロスが響いたのか伸びはいまひとつだった。モレイラは「馬が行きたがってしまった。最後はよく3着に頑張ってくれた」と振り返り、堀師は「レースのペースが向かず、力を100%出し切ることができなかった」と悔しさを口にした。
「今年は相手が強かったね」とはスマートレイアー(5着)騎乗後の武豊。近2年(15年エイシンヒカリ、16年モーリス)は日本馬が連勝していたカップだが、今年は3年ぶりに地元・香港馬に栄冠が輝いた。得意のスプリント、マイルは当然のごとく、この日のG1・3勝を地元勢が勝利した。香港ジョッキークラブは来年から調教専用のトレセンを中国の広州市に開場予定。現状は競馬場のコースでのみ調教を行う香港馬だが、これからは日本同様に坂路などで鍛錬を積むことができる。香港G1はもう簡単なレースではなくなるだろう。
それでも来春は再びクイーンエリザベス2世C(4月29日、シャティン)に向かう見込みのネオ。“マジックマン”モレイラの好リードで4月にG1初タイトルを手にしたレースで連覇を狙う。まだまだ心身ともに若く、余す伸びしろは十分だ。香港勢の壁はさらに厚く、高くなりそうだが、大将格のネオを旗頭とした日本馬の反攻を期待したい。