世紀末覇王・テイエムオペラオー死す 和田竜二悲痛「天国から見守って」
2018年05月20日 14:12
競馬
現役時代26戦すべてで手綱を取った和田竜二は東京競馬場で取材に対応。「土曜(19日)の最終レース後に知った。突然のことで、大きなショックを受けている」と悲嘆にくれた。「引退後は何度か牧場に会いに行って、元気なオペラオーにかまれたこともある。近い世代の馬(スペシャルウィーク)が亡くなったばかりなので、気にはしていたが、ずっと元気でいてほしかった。記憶にずっと残る馬。また思い出しながら、騎手をやっていきたいし、これからも天国から見守ってほしい。花を手向けにいきたいと思います」と最愛の相棒を静かに見送る。
テイエムオペラオーは98年8月デビュー(2着)。99年クラシックではアドマイヤベガ、ナリタトップロードらとしのぎを削り、皐月賞を制したほかダービー3着、菊花賞2着だった。翌00年は京都記念、阪神大賞典、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンC、有馬記念と重賞8連勝を達成。同年の年度代表馬に選出された。獲得賞金は18億3518万9000円でキタサンブラックに抜かれるまでJRA歴代最高だった。04年には顕彰馬に選出。種牡馬としてはテイエムエース(東京ハイジャンプ)、テイエムトッパズレ(障害重賞3勝)を送り出した。
▼テイエムオペラオー 父オペラハウス、母ワンスウエド(母の父ブラッシンググルーム) 岩元市三厩舎 馬主竹園正繼氏 26戦14勝
▼和田竜二騎手の話 土曜(19日)の最終レース後に知った。突然のことで、大きなショックを受けている。引退後は何度か牧場に会いに行って、元気なオペラオーにかまれたこともある。近い世代の馬(スペシャルウィーク)が亡くなったばかりなので、気にはしていたが、ずっと元気でいてほしかった。乗ったレースの1つ1つが印象に残っている。思い出は尽きないが、1つ挙げるとすれば最初に勝った春の天皇賞(00年)。完成された綺麗な勝ち方だった。記憶にはずっと残る馬。また思い出しながら、騎手をやっていきたいし、これからも天国から見守ってほしい。花を手向けにいきたいと思います。
▼岩元市三元調教師の話 初めてのG1勝利をプレゼントしてくれた皐月賞が今でも一番思い出に残っています。調教では乗り手を落として1頭で厩舎に帰ってきたりと、やんちゃなところを見せていましたが、レースでは決して大崩れしない、とにかく強い馬でした。昨年会いに行った時は元気な姿を見せてくれました。非常に残念ではありますが、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
▼竹園正繼氏オーナー(現役時)の話 以前会った時もすごく元気だったので、今回の知らせを聞いた時は本当に驚きました。やはり8連勝した2000年が一番印象に残っています。前の年に最優秀3歳牡馬に選ばれて、翌年は恥ずかしいレースはできない。負けるなと言ったら、その通りになりました。産駒に関しては、JRAではテイエムトッパズレとテイエムエースが障害重賞を勝ってくれましたし、他の産駒も頑張ってくれています。亡くなった日にも栗毛でそっくりの馬が生まれたと聞いていますし、これから見るのが楽しみです。凄い馬でしたし、本当にありがとうという気持ちです。