渡辺雄太(105期)が記念初Vを決めた。レースは単騎の中川が前受けして、佐々木―渡部―簗田―渡辺―川村―笠松―鈴木―諸橋で周回。残り2周で鈴木―諸橋が上昇。川村―笠松もポジションを上げ、佐々木―渡部、中川は車を下げていく。打鐘で仕掛けた川村―笠松を叩いて簗田―渡辺が先制。3番手に川村―笠松、5番手に鈴木―諸橋、7番手に佐々木―渡部。中川は最後方の9番手に置かれる。簗田が軽快に飛ばして後続は1本棒に。バックすぎに川村、佐々木あたりが仕掛けると簗田と車間を空けていた渡辺が番手から一気にスパート。後続を一瞬にして突き放していく。4角ではセーフティーリード。最後は3車身差をつけて記念初Vのゴールを駆け抜けた。9番手からまくった中川が辛うじて2着に届いた。
殊勲の渡辺の第一声は「優勝しか考えていなかった。簗田君の頑張りのおかげ。感謝の気持ちしかない」だった。共に普段は自力にこだわり先行基本に戦う両者だが、記念決勝に静岡は2人だけ。1歳下の簗田が前回りを志願。快く番手を回った渡辺が、簗田の気持ちのこもった早駆けに見事に1着で応えた。デビューから4年目。一昨年にはヤンググランプリVで大きな舞台にも立った渡辺。記念初Vでさらに上のステージでも活躍が期待される。「これからも努力を続けて南関を代表する先行選手になる」と力強く締めくくった。渡辺の次走は青森全プロ記念(26、27日)。