【ヴィクトリアM】ノームコア余力残し先着、“儲かる男”レーンと合体
2019年05月09日 05:30
競馬
「このチャンスをものにしたい」。25歳、豪州の若武者は目を輝かせた。初来日から騎乗3日目で新潟大賞典(メールドグラース)を制した男。出遅れがほぼなく、どんな馬でも折り合う。その手腕に驚いた関係者はルメールの騎乗停止により鞍上が空いたノームコア、コントラチェック(オークス)、サートゥルナーリア(ダービー)の鞍上に早々とレーンを据えた。いきなりビッグレース制覇の大チャンスを迎えた“豪運”の男は「彼(ルメール)にとっては残念なことだが有力馬の騎乗依頼を頂けてラッキー。このオファーに結果で応えたいし応えなければならない」と力を込めた。
レーンの凄さは数字で分かる。ここまで27戦6勝。複勝率は50%を超える。何より単勝回収値120円、複勝回収値152円はリーディング上位騎手と比べても抜群の数字。単純にレーンを買えば儲かるのだ。京王杯SCでタワーオブロンドンの手綱を託す藤沢和師も「いきなり結果を出して素晴らしい。あの若さで相当の実績がある。腕は確かだ」と語る。
ノームコアは近走、スタートでつまずいたり、勝負どころでインから動けなかったりと運がなかった。競馬界一ツイている男とのコンビは望むところ。「日本のG1は楽しい。声援が熱く雰囲気が素晴らしい。あの舞台で勝つことを楽しみにしたい」。レーンの願いはあっさりかなうことだろう。
◆ダミアン・レーン 1994年2月6日生まれ、オーストラリア出身の25歳。「歩きだした時には既に周りに馬がいた」という環境で育つ。豪州に移籍した日本馬トーセンスターダムでG1を2勝するなど以前から日本と縁があった。25歳にして既に970勝以上、G1・15勝。宝塚記念(6月23日、阪神)週まで騎乗を予定している。