【宝塚記念】キセキ躍動11秒7、単走馬なりでも軽さある

2019年06月20日 05:30

競馬

【宝塚記念】キセキ躍動11秒7、単走馬なりでも軽さある
<宝塚記念・追い切り>チップを蹴散らし追い切るキセキ(撮影・平嶋 理子)    Photo By スポニチ
 グランプリも“最も強い馬”が勝つ!17年の牡馬クラシックウイナーがそろった今年の宝塚記念。菊花賞馬キセキに注目だ。最終追いは単走、馬なりながらCWコースで躍動感ある走りを披露した。戦うごとに強くなったキセキが19年上半期を締めくくる。
 菊花賞馬らしく、戦うごとに強くなっていく。キセキの追い切りを終えた清山助手が目を細めた。「昨年の秋に大人の階段を上った。走るたびに良いものを身につけてレベルアップしてきた」。メジロマックイーン、ヒシミラクル、ゴールドシップ、キタサンブラック…。菊花賞馬は古馬になってからが強い。今も通じる格言をキセキも体現する時が来たのだ。

 最終追いはCWコースへ。1週前に同コースでいっぱいに追われたため、この日は単走で馬なり。それでも首をダイナミックに上下させ、フットワークもひときわ大きい。躍動感あふれる動きでゴールを駆け抜けた。同助手は「乗っている感じはそうでもなかったがラスト1Fは12秒を切っていた(11秒7)。軽さがあるし、この感じなら大丈夫」。出来に太鼓判を押した。

 主戦の川田は会見で切々と語った。「これだけ惜しい競馬をしている。何とかしてキセキと共にG1を勝ちたい」。昨秋からのG1で2、3着が3回。全て優勝馬から0秒3差以内。あと一歩、あとひと押し…。だが、清山助手は敗戦から得たものも大きかったと語る。「秋は走るごとに力強さやメンタル面での成長を感じた。常識的には“疲れている”と思われる有馬記念が最も具合が良かったくらい。一連の過程を身につけたまま(放牧から)帰ってきたなという感じ」

 ならば宝塚記念での天下獲りに期待したい。「他の馬が行くならその後ろでリズム良く行けばいい」と明かし、「本質的には良馬場が合う」と同助手は語った。不良馬場の17年菊花賞V、超レコードの18年ジャパンC2着。両極端なコンディションで結果を出してきたが当日の理想は好天だ。同世代の皐月賞、ダービー馬が集う一戦。川田は「順調に来ているようなのでキセキと共に一番上に立ちたいと思う」。引くつもりはない。この馬の歩んだ軌跡が強さの証明となる。

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