【中山金杯】レッドガラン 重賞初制覇、安田隆師はJRA重賞50勝目 愛弟子・斎藤が決めた
2022年01月06日 05:30
競馬
「今日はジョッキーが完璧に乗った」。師匠の安田隆師はまず、愛弟子の好騎乗を称えた。好位5番手をキープして迎えた直線。馬群の切れ目から外へ持ち出す。左から右へと持ち替えたムチで鼓舞。残り100メートルで先頭へ。2着スカーフェイスを2馬身半突き放した。
これが節目のJRA重賞50勝。ケイデンスコールで制した昨年の京都に続く金杯連覇だが「それよりも所属の騎手で勝てたことがうれしいよ」と表情を崩した。近3戦は惜敗続き。それでも師は「(重賞でも)慣れた騎手で」とオーナーサイドに斎藤とのコンビ継続を申し出た。レース前「勝つ気で乗ってこい」と送り出し、愛弟子は見事に期待に応えた。
当初はダブル登録の京都金杯が本線だったが賞金不足で除外。やむなく出走した中山で想像以上の完勝劇となった。安田隆師は「距離を克服したことで選択肢が広がった」。今後は未定だが、春は当然、さらなる大舞台が視野に入る。安田隆師は2年後の24年2月に70歳定年を迎える。斎藤は「先生の残り少ない時間の中でG1を勝ちたい。もっと大きな恩返しがしたい」。夢の実現へ。師弟にとって大きな1勝となったのは間違いない。
◆レッドガラン 父ロードカナロア 母ダンスオンザルーフ(母の父シンボリクリスエス)15年3月11日生まれ 牡7歳 栗東・安田隆厩舎所属 馬主・東京ホースレーシング 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績21戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億6460万9000円 馬名の由来は冠名+優雅に(音楽用語)。優雅にターフを舞う。母名から連想。
【中山金杯アラカルト】
☆斎藤新 中山金杯は初騎乗初勝利。JRA重賞は20年CBC賞(ラブカンプー)以来、通算2勝目。
☆安田隆師 中山金杯は初出走初勝利。JRA重賞は21年マイラーズC(ケイデンスコール)以来、通算50勝目。7年連続のJRA重賞勝利となった。
☆血統 ロードカナロア産駒は延べ3頭目の出走で中山金杯初勝利。JRA重賞は21年福島記念(パンサラッサ)以来、通算45勝目。