多くのホースマンに愛される福永祐一 18年ワグネリアンで悲運の父・洋一氏が果たせなかったダービーV

2022年12月08日 10:03

競馬

多くのホースマンに愛される福永祐一 18年ワグネリアンで悲運の父・洋一氏が果たせなかったダービーV
18年の日本ダービーを制し右手を突き上げる福永 Photo By スポニチ
 JRAは8日、令和5年度調教師免許試験(新規)合格者を発表。日本ダービー3勝(18年ワグネリアン、20年コントレイル、21年シャフリヤール)を挙げ、武豊、横山典弘に次ぐ現役3位のJRA通算2613勝(8日現在)を誇る福永祐一(45)が合格した。騎手としてのキャリアに来年2月末にピリオドを打ち、同3月から調教師として新たな一歩を踏み出す。
 96年にデビューした福永にとって、騎手人生のハイライトと言えるシーンはたくさんある。そのひとつが18年日本ダービーだ。

 5番人気ワグネリアンに騎乗し、外の17番枠からイチかバチかの先行策。外枠が不利とされる舞台で、じっとしていてはポジションが悪くなりかねない。折り合いを欠くリスクがあってもテンから位置を取りに行って4、5番手へ。前半の攻防をクリアしたことで勝機が広がった。

 かつて天才ジョッキーとうたわれながらも落馬事故で引退を余儀なくされた父・洋一氏はダービーに7回騎乗、自身は16年連続19度目のチャレンジで初勝利。「父が一番、勝ちたかったレースがダービー。志半ばでジョッキー生命を絶たれたが、父が果たせなかった夢を自分がかなえれば喜んでくれるのかなと思っていた」。福永家悲願のタイトルだった。

 馬を愛し、人に愛された騎手でもある。トレーナー時代、常に辛口だった師匠・北橋修二氏(06年に定年引退)も18年ダービー後に「ようやく一人前になった」と手放しで褒めた。北橋氏の盟友で同じく元調教師、もう一人の師匠と言える故・瀬戸口勉氏、そして両厩舎のスタッフをはじめ、多くの厩舎関係者にかわいがられ、腕を磨いていった。近い将来、厩舎を立ち上げれば今度は自身が馬、人を育てる立場。今からそれが楽しみでならない。

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