【競輪記者コラム】大成功のG1オールガールズクラシックにプロ選手の力を見た!
2023年10月05日 12:25
競輪
今回の優勝賞金は700万円。これはプロに対して本気だ。長らくガールズケイリンは「賞金の安さ」が嘆かれていた。もちろん、もっと上げてほしい気持ちはある。それでも、そのパフォーマンスへの対価は一気に高まった。プロの大目標はお金を稼ぐこと。賞金を上げる。プロへの評価として、これ以上はない。
それに呼応し、披露されたパフォーマンスは人を魅了する「プロ」のそれだった。正直、ガールズの勝ち上がりを意識したレースはつまらない。売り上げも伸びない。そう思っていた。参加全選手に心から謝りたい。発走機からの駆け引き、仕掛けたスピード。“そりゃ、車券も売れるよね”という、お金を払って見たい最高の走りだった。
「松戸のG1を見てガールズケイリン選手を目指しました」。この言葉を言わせるのも、プロの技だと思う。今回のG1を見て何人の未来のガールズ選手が誕生したか。いずれは84人制のG1や、4日制など伸びしろもある。ガールズケイリンは面白い。そして、もっと面白くなる。G1に参加した全プロ、そして、ここまで築き上げた全プロに最敬礼したい。
◇渡辺 雄人 (わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の28歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。昨年は中央競馬との二刀流に挑戦。今年から再び競輪1本に。愛犬の名前は「ジャン」。