【有馬記念】武「豊サンタクロースを目指しましょうか!」相棒ドウデュースに期待
2023年12月19日 05:30
競馬
今年は6年ぶりのイブ決戦。二度あることは三度ある――。
「イブに2勝しているのは知っていますよ。オグリキャップは岡部幸雄さんで勝った時(88年)が25日、僕が乗った時(90年)は23日でしたね。ジョッキーが特に意識することはないけど、競馬場内の木が電飾でツリーのようになるのはクリスマスらしい景色ですよね」
過去の記憶と感想を口にした後、第一人者たるリップサービスがこのひと言だった。
「せっかくなので豊サンタクロースを目指しましょうか!」
相棒はドウデュースだ。今春は京都記念の勝利で弾みをつけ、勇躍ドバイに乗り込んだが、ドバイターフ前日に左前肢ハ行で無念の出走取り消し。そこから立て直し、秋の古馬王道路線とされる天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念に皆勤となる。武豊の負傷(10月29日に馬に蹴られ右太腿の筋挫傷)により代打・戸崎を背に挑んだここ2走は王者イクイノックスに全く歯が立たず7、4着。昨年、日本ダービーで一度は倒したイクイノックスが今年の世界ランク1位(先月発表時点)だから視点を変えれば誇らしい実績だが、同時に今年は歯車が狂ったのも事実。
「3戦目で状態が上がる馬がいれば(消耗して)下がる場合もある。そこは馬によって違う。ただ、ドウデュースは使って良くなるタイプ。G1を勝った朝日杯FSと日本ダービーが3戦目だった。今回はさらに良くなるはず」
13日に栗東CWコースの1週前追いに騎乗し、状態の良さを確認している。再び輝きを放つには国民的行事といえる、この舞台がふさわしい。「同じクリスマスイブといってもディープインパクトとキタサンブラックは引退レースで周りも感傷的な空気だった。ドウデュースは来年も現役。その点では違うけど、有馬記念で人馬が復活したい気持ちはあります」。16日の競馬で48日ぶりに復帰した自身の姿を重ね、苦しんだ末に待っているのが歓喜のゴール?それがかなえばファンにとって、そして自身にとっても最高のクリスマスプレゼントとなる。