【スポニチ・ケイリン・クラブ 競輪記者コラム下野章雄】脇本勇希「地元でできてうれしい」S級初V達成
2024年08月20日 04:30
競輪
脇本は7月の福井G3・74周年記念で見事決勝戦へ進出。決勝では夢だった兄・雄太との兄弟連係を果たした。その興奮も覚めやらぬ間もなく地元F1出場となったが、直前の玉野F1初日に落車で負傷欠場。不安を抱えての参戦だった。
「骨は折れていないが肋骨が痛い。左腰部分の打撲もひどかった。3日間は動けなかったですね」
幸い初日は特選からスタート。福井でバンク練習でも一緒になる貴志修己を目標に番手戦の競走。貴志が正攻法から突っ張り先行。後続の動きをけん制しつつ、直線で一気に抜け出しての勝利を飾った。
「スタートの時に痛みはあったけど、走り出してしまえば大丈夫でした」
準決も同期・谷和也の捲り追い込みの勢いを借りて最後はズバッと強襲。決勝戦は同県の上杉嘉槻を目標の戦いに。
「番手と自力では天と地の差があります。余裕はありますよ」
上杉の突っ張り先行に乗り番手捲りでゴールを駆け抜け、念願のS級初優勝を達成した。
「地元で優勝できてうれしい。前(自力)でも頑張れるように努力したい」
今回は3日間、番手戦の省エネ走法だったが、自力でも上位で活躍できるようにレベルアップを目指す。