ケーン、AT弾でイングランド救った!プレミア得点王「デカい勝ち」

2018年06月20日 05:30

サッカー

ケーン、AT弾でイングランド救った!プレミア得点王「デカい勝ち」
2ゴールを挙げたイングランドのケーン(AP) Photo By AP
 【W杯1次リーグG組   イングランド2―1チュニジア ( 2018年6月18日    ボルゴグラード )】 G組の若きエース2人が初戦から2発競演だ。66年大会以来2度目の優勝を狙うイングランドは24歳のFWハリー・ケーン(トットナム)がアディショナルタイム(AT)の決勝弾など2得点を挙げ、チュニジアに2―1で勝利。初の世界一を目指すベルギーは25歳のFWロメル・ルカク(マンチェスターU)の2発などでパナマに3―0と快勝した。
 AT突入から30秒。右CKを競ったこぼれ球を、ファーサイドにいたケーンが頭を左へ振ってゴールへ流し込んだ。引き分け寸前だったイングランドに勝ち点3をもたらす決勝ゴール。「これはデカい勝ちだ。チームを信じて、最後まで諦めずに攻めることができた」。エース兼主将の24歳が顔を紅潮させた。

 ベッカム、オーウェンらスターぞろいの02年W杯日韓大会を学校に集まって見たのが8歳の時。「夢だった」舞台に立ち、わずか11分で先制点を挙げた。同じくCKから相手GKがはじいたボールを蹴り込む、嗅覚に優れた点取り屋らしい一撃。イングランドの選手がW杯デビュー戦で2点を挙げるのは、86年メキシコ大会で得点王に輝いたリネカー以来32年ぶり。チュニジアのマールル監督も「最上級のストライカーだ」と脱帽した。

 身長1メートル88の長身を生かしたヘディング、左右ともに強烈なシュート力、絶妙な裏への抜けだしと、FWに必要な要素を全て高いレベルで持つ。プレミアリーグでは4季連続20得点以上で15〜16年、16〜17年は2季連続得点王。今季はエジプト代表サラー(リバプール)にタイトルを譲ったが、クラブと代表を合わせた昨年1年間の56点はメッシの54点、C・ロナウドの53点を上回る。独移籍専門サイトによると、市場価値は1億5000万ユーロ(約190億円)。Rマドリードが5年契約で来夏の獲得を狙うと報じられるほどだ。

 ロシア入り後、自身の顔がデザインされたマトリョーシカ人形を発見。「少しデブに作られているね」と口をとがらせたが、1試合2得点に「お土産に1つ持って帰るよ」と機嫌良く話した。もちろん、本当の土産はサッカーの母国52年ぶりの優勝と、イングランド選手ではリネカー以来2人目の得点王だ。

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