鹿島 セルジーニョ千金弾で“大逆転”執念△!ACL初決勝進出
2018年10月25日 05:30
サッカー
気温12度。真冬のような韓国で熱戦の火ぶたが切られた。前半25分にFKをDF山本が頭で先制するまでは完璧な出来。ところが後半。身長1メートル91の朴基棟を投入した水原は、狙いをシンプルなロングボールに変える。対応できない間に2失点。さらに復帰明けの昌子が振り切られて10分弱で3失点を喫した。「ハッハ――」。スタジアムDJの笑い声が、夜空に響いた。
その時だった。ミスを引きずるような様子の昌子に年下のFW鈴木が、ゲーム主将の立場を思い出させるように一喝。喜ぶ水原選手らの傍らで全員が円になった。ロングキックを蹴るボール保持者に寄せるなど細かい守備面の修正、そして「1点を確実に取ろう」と団結。徐々に形勢を立て直すと、後半19分にDF西が、同37分にはFWセルジーニョがACL4試合連続ゴールを決めた。0―2から逆転した第1戦に続く、大逆転劇だった。
国内19冠の鹿島が唯一手にしていないタイトル。昨季は戦力を大幅補強しながら16強で阻まれた。クラブ創設時からの願いが、2年越しのプラン完遂が、目前だ。決勝の相手はイランのペルセポリス。西が「いろんな人の思いを背負って、感じて、楽しみたい」と言えば「(敵地の本拠地は)10万人(収容)なんですよね?たまんない」と鈴木。日本一タイトルの似合うクラブがついに悲願に挑む。