高校&大学初の合同トライアウト 民間企業の奔走
2020年08月19日 09:00
サッカー
新型コロナウイルスの影響で全国大会が相次いで中止。例年、進路は夏の実績で決まるため、選手たちは重要なアピールの機会を奪われた。もともと、同社でスポーツ大会の運営実績があった代田氏は、筑波大の小井土正亮監督(42)から学生の厳しい状況を聞き、背中を押される形で独自の救済策へと動いた。
ただ、開催へのハードルは高かった。日本サッカー協会ではなく、民間企業の主催。「うちの会社を知らない人が多かった。何これ?って賛否は分かれました」と代田氏は振り返る。それでも、筑波大の小井土監督らが懸命に大学、高校の指導者へ向けてPR。「先生方のバックアップがなければ、開催はできなかった」と感謝した。
コロナ禍の影響で一部延期となったが、九州、関西、中国の3地区で分散開催。対象地域の選手約430人が参加し、Jリーグら社会人、大学のスカウトは約130人が集結した。一般的に県大会以上に出場して初めてスカウトの目に懸かることが多いが、今回はほとんどが監督推薦のため無名選手もいた。スカウトからは「こんな選手いたのか」と、驚きの声が上がったという。
日本プロサッカー選手会が主催するプロ選手対象のトライアウトは毎冬実施されてきたが、高校生や大学生を対象としたものは今回が初めてだった。来年以降も開催を求める声は多いが、代田氏は言う。「本来であれば当たり前にサッカーができて、当たり前にスカウト活動ができて、当たり前に保護者が観戦できる。そんな日常に戻るのが1番」。
コロナ禍で大会中止が相次いでいる今、独自の救済策を夏までに実現できたのは、民間企業だったからかもしれない。(記者コラム・清藤 駿太)
おすすめテーマ
2020年08月19日のニュース
特集
サッカーのランキング
-
【19日J1見どころ】川崎F 新記録10連勝なるか、柏FWオルンガは歴代2位タイ7戦連続得点挑戦
-
G大阪アカデミースカウト・中山悟志氏 成長の物差しは強いメンタルを持っているかどうか
-
9・24欧州スーパー杯 有観客で開催か
-
パリ・サンジェルマン、初の決勝進出 ディマリア「夢を実現させたい」
-
高校&大学初の合同トライアウト 民間企業の奔走
-
FC東京・中村帆、明大出世ライン 室屋後継右SBは大学後輩23歳ルーキー
-
FC東京・室屋、ドイツ2部ハノーバー完全移籍 3年契約で背番号「21」
-
札幌・武蔵、ベルギー1部ベールスホット完全移籍発表「さらに飛躍できるようにすることが僕の目標」
-
鹿島・高卒18歳染野、リーグ戦1号必ず「もっと良い方向に進みたい」 19日横浜FC戦
-
鉄壁守備陣のC大阪 川崎Fの最強攻撃陣止めるぞ DFマテイヨニッチ「相手のホームも勝ちにいきたい」
-
G大阪・宮本監督 試合の立ち上がりがカギ 15日鳥栖戦流れ「試合のリズム勘欠けているかも」
-
神戸 痛恨ドローから教訓 フィンク監督「選手に強調したのは試合の終わり方」
-
鳥栖、関係者123人PCR検査 全員が陰性
-
バルセロナ、セティエン監督解任発表 欧州CLでBミュンヘンに大敗
-
インテル、欧州L22季ぶり決勝 21日にセビリアと対戦
-
久保、22日ビリャレアルデビュー浮上 プレシーズンの日程発表
-
元スペイン代表シルバ、マンC退団でRソシエダード加入
-
リバプールでコロナ陽性報道 29日にアーセナルと対戦予定