川崎F・憲剛に鬼木監督ねぎらい「心からお疲れ様」、セレモニーでは特別な“風呂桶”掲げる

2021年01月01日 17:06

サッカー

川崎F・憲剛に鬼木監督ねぎらい「心からお疲れ様」、セレモニーでは特別な“風呂桶”掲げる
<川崎F・G大阪>準表彰台の上で喜ぶ(左から)鬼木監督、谷口、中村 Photo By スポニチ
 【第100回天皇杯決勝   川崎F1―0G大阪 ( 2021年1月1日    国立競技場 )】 サッカー天皇杯第100回大会決勝が1日に国立競技場で開催され、リーグ覇者の川崎Fが同2位のG大阪を1―0で破り初優勝を飾った。前半からゲームを優位に進め、後半10分に大卒新人のMF三笘薫(23)が右足で待望の先制点。終盤に相手の逆襲に遭い攻め込まれるシーンがあったものの、守備陣も最後まで集中を切らさず守り切った。
 川崎Fは今シーズン、リーグ戦も圧倒的な強さで制覇。天皇杯制覇で目標に掲げていたクラブ史上初となる同シーズンでの「複数タイトル」を達成した。今季限りで現役引退を表明していた元日本代表MF中村憲剛(40)はこの試合が現役ラストゲーム。残念ながら出番は最後まで訪れなかったが、チームは川崎F一筋18年のレジェンドの最後を最高の形で締めくくった。

 勝負に徹した鬼木監督は試合後「チームを引っ張ってくれてありがとう」と中村に声をかけたことを明かし、「試合に出ることはできなかったですが、彼のここまでの功績を称えて欲しい。憲剛あってのフロンターレ。心からお疲れ様と言いたい」とねぎらった。中村は試合後のインタビューに応じ「感無量です。うれしすぎます。おそらく世界で一番幸せなサッカー選手。(試合に)出られなかったのは残念ですが、勝負なので。それは4年前の決勝(鹿島に敗れ準優勝)で痛いほど感じていた」と自身5つ目のタイトルを喜び、今後へ「日本サッカーに貢献したい」と力強く語った。

 試合終了のホイッスルが鳴ると、中村は控えGK丹野とまずがっちりと抱擁。続いて大島らチームメート、スタッフと次々に抱き合い喜びをかみしめた。セレモニーでは賜杯とともにおなじみのフロ(風呂)桶が掲げられた。この試合が現役最後の試合となった中村の意思“(石)”を受け継ぎという思いと、背番号“14(イシ→石)”をテーマに、川崎市に本社を構える石材屋「株式会社沖セキ」が製作した石制の風呂桶で、重量は約4キロ。中村の最後に相応しい特別な“風呂桶”だった。

 川崎Fは17年にリーグ初制覇で悲願の初タイトルを獲得。優勝の瞬間は優勝シャーレが他会場にあったため、セレモニーではスタッフがシャーレの絵が底に入った風呂桶を用意し、選手たちが掲げた。それ以来、風呂桶はチームの“シンボル”にもなったが、レジェンドのラストゲームも欠かすことなく準備され、中村の最後に花を添えた。

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