伊東も三笘も古橋も見せ場なし 森保ジャパンに王国ブラジルの壁 W杯へ攻撃オプション増加急務
2022年06月07日 05:30
サッカー
20分弱の出場時間で三笘は世界の壁が想像以上に高く、ぶ厚いことを痛感していた。「いろんな選手がアイデアを持って崩してくる。平均値がとてつもなく高い。圧倒的な差はまだまだある」。1点を追う場面で2度、1対1で仕掛けたが、最初は球を引っかけられ、次も厳しい寄せで外に追い出された。「相手が疲れている中で対応されてしまった。スピードや強さを感じた」と冷静に振り返り「スピードがまだまだ足りない。流れを変えることができなかった」と悔やんだ。
先発した古橋、伊東のスピードは、鮮やかに封じられた。前半12分には右サイドで伊東が仕掛けた。32分にはクロスを供給。しかし、後半はドリブル突破を許さない絶妙な間合いで守られ、電撃カウンターは影を潜めた。ブラジルは攻撃的サイドバックの背後のスペースが空くことは2日の韓国戦で確認していたが、個人の能力の高さは想像以上だった。
アジアの戦いでは、右サイドに開く伊東の打開力を突破口にゴールをこじ開けた。7大会連続W杯出場を決めた3月のオーストラリア戦では、三笘が相手を粉砕する2点を決めた。しかし、世界トップクラスはそれを許さない。インテル・ミラノなど世界最高峰のクラブで戦ってきた長友は「個で剥がせないと本当の意味でのチャンスをつくるのは難しい」とトップとの距離を強調した。
国内組で戦うE―1選手権を除き、強化の場は残り4試合しかない。守備に追われてシュート0本だった南野も「成果というよりは課題の方を感じた」と悔しさをにじませた。目標とするW杯8強入りのため、攻撃のブラッシュアップは急務となる。
《ボール支配率は互角でも…》ボール支配率は日本が47.8%、ブラジルが52.2%とほぼ互角だった。それでも終わってみればシュート本数は日本が4本、ブラジルが18本と4倍以上の差がついた。シュート4本は森保ジャパンの国際Aマッチ50試合目にして、19年1月のアジア杯のサウジアラビア戦、イラン戦の5本を下回るワーストとなった。
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