【国際親善試合 日本0-0エクアドル ( 2022年9月27日 デュッセルドルフ )】
【エクアドル戦分析】今夏ベルギー1部に戦場を移した上田が、ポストプレーヤーとしての成長を示した。後半29分、伊藤が自陣から意表を突くタイミングで最前線へロングボールを送る。上田は相手DFを背負いながらジャンプして胸トラップ。フォローした堂安と相馬に相手がつられた結果、中央の鎌田がフリーの状態になった。ボールを要求した鎌田へパスは出せなかったものの、可能性を感じさせる場面だった。
W杯のように相手の技術が高く中盤から押し込めない展開では、成功率は低くても、こうした形のチャンスメークも必要になる。日本はアタッキングサード(ピッチを3分割した敵陣側)の中央エリアへ30メートル以上のロングパスを8本送ったが、成功はこの1本だけ。上田が出場しなかった23日米国戦は日本の同じパスはわずか3本で、成功は1本もなかった。日本が空中戦で5勝16敗とエクアドルに圧倒された中、上田はこのプレーを含め3戦3勝。初得点はお預けとなったものの、長く大迫だけだったポスト型1トップとして最後のアピールに成功した。