浦和GK西川 感謝の独占手記 ACL制覇の原動力は3シーズン分の人々の思い
2023年05月07日 04:45
サッカー
さまざまな人の思いが優勝の原動力でした。21年の天皇杯を制してACL出場権を獲得。「クラブを支え続けた阿部ちゃん(勇樹、現浦和ユースコーチ)にトロフィーを」という気持ちで、浦和を去ったマキ(槙野智章)やウガ(宇賀神友弥)を含めた多くの人の努力が実りました。昨季はタイでの1次リーグも埼スタでの決勝トーナメントも総力戦で、オフに移籍した選手も活躍してくれた。そう考えると、少なくとも3シーズン分の気持ちが詰まっていることになります。
自分としては、GKとして進化するためにはどうすればいいかを強く思うようになりました。その中でGKコーチのジョアンとの出会いは特別です。GK陣のお父さんのような人。常に味方で、みんなを理解してくれる。「ミスは問題ない。責任は取るから、のびのびプレーしなさい」と。GKは孤独なポジションですけど、ピッチ上では決して一人じゃなかった。
もちろん技術面の教えも役立っています。一番の変化はゴール前の空間の閉じ方です。ゴールマウスをあまり意識しなくなったことが大きい。だからこそクロスに飛び出せるし、反復練習で正しいポジショニングを頭と体の両方で理解できているから、「この動き方をすれば問題ない」と自信を持てています。マインドセットも“打たれてからどうするか”ではなく“いかに打たせないか”にシフトチェンジ。浦和のGKチームがやっていることは子供たちにも発信していきたいです。
家族にも感謝しています。コロナ禍で練習機会が確保できない時、子供と一緒に庭で遊んだりして、改めて「支えなんだ」と実感できるポジティブな時間になりました。そんな自分には目標があります。一つが、ナラさん(楢崎正剛)の持っているGKのJ1出場試合記録を上回ること。もう一つは2人の娘に日本代表のユニホームを着ている姿を見せることです。
2人とも、生まれた時に代表でゆりかごパフォーマンスをしてもらったのですが、「パパが日本代表だった」というのは覚えていない。浦和とは違うユニホームを着ているパパを見せたいと思って頑張っています。アジアNo・1になれましたし、今季はリーグ戦でも優勝して、ポイチさん(森保日本代表監督)に「呼んでみるか」と思わせたいですね。
◇西川 周作(にしかわ・しゅうさく)1986年(昭61)6月18日生まれ、大分県出身の36歳。大分の下部組織から05年にトップチーム昇格。10年に広島に移籍し、12、13年のリーグ連覇に貢献した。14年から浦和でプレー。2度の天皇杯制覇、2度のACL優勝を支えた。J1通算無失点試合数の最多記録保持者。J1通算563試合。U―23日本代表として08年北京五輪、A代表として14年W杯ブラジル大会に出場。国際Aマッチ通算31試合出場。1メートル83、81キロ。利き足は左。
おすすめテーマ
2023年05月07日のニュース
特集
サッカーのランキング
-
神戸MFイニエスタの3試合ぶり出場にスタジアムは盛大な拍手とチャント チームは快勝で首位キープ
-
横浜FC 首位神戸相手に3失点完敗…3バックで初勝利からの連勝狙うもミスから失点
-
福岡 広島に逆転負けでアウェー初勝利逃す 長谷部監督「後半はほとんどうまくいかなかった」
-
槙野智章がJ1神戸エバンジェリスト就任「もっと街に出てアピールする必要がある」
-
J1新潟―柏戦はVAR未実施で開催 機材搭載車両の手配ミス、会場に到着せず
-
【7日J1見どころ】福岡がJ1で2つのメモリアル達成へ
-
新潟・堀米 4連敗阻止へ勇気持って仕掛ける
-
浦和 史上最多3度目アジア王者! 酒井が万感MVP「言葉に表せない」
-
浦和GK西川 感謝の独占手記 ACL制覇の原動力は3シーズン分の人々の思い
-
浦和GK西川 ベテラン36歳好セーブ先発 大一番でゴール許さず「みんなに勇気を与えられた」
-
浦和OB槙野智章氏が万感 伊藤のプレーに見えた整理された組織的な守備
-
浦和・伊藤、夢実現に感無量 安居は持ち味発揮で期待応えた
-
浦和・興梠 劣勢の空気変えたバー直撃「年齢的に最後のチャンスだと思っていた」
-
アルヒラル ACL連覇ならず 前半猛攻もゴール奪えず
-
Jリーグが「名探偵コナン」とコラボ FC東京・松木ら声優に挑戦 開幕30周年記念企画
-
FC東京 今季最悪5失点大敗 過密日程にアルベル監督嘆き節「理解に苦しみます」
-
今夏で神戸退団見通しのイニエスタ SNS更新し7日・横浜FC戦へ「バモス」 吉田監督はコメント避ける
-
パリSG・メッシ 謝罪動画を投稿「チームメートとクラブに許しを請いたい」 サウジに無断渡航で活動停止