浦和 史上最多3度目アジア王者! 酒井が万感MVP「言葉に表せない」

2023年05月07日 04:45

サッカー

浦和 史上最多3度目アジア王者! 酒井が万感MVP「言葉に表せない」
<浦和・アルヒラル>3度目のアジア王者に輝いた浦和イレブン(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【ACL決勝戦第2戦   浦和1-0アルヒラル ( 2023年5月6日    埼玉 )】 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝の第2戦が6日、埼玉スタジアムに5万3374人の観衆を集めて行われ、浦和はアルヒラル(サウジアラビア)に1―0で勝利し、2戦合計2―1で優勝した。ACL制覇は17年以来、大会史上最多となる3度目。後半3分にオウンゴールで挙げた1点を守り切り、19年の決勝で敗れた相手に雪辱した。21年にフランス1部マルセイユから国内に復帰しアジア制覇を目標に掲げたDF酒井宏樹主将(33)が攻守に奮闘し、大会MVPに輝いた。
 MVPで名前が呼ばれると、酒井は照れくさそうに笑い、手で涙を拭いながら壇上に上がった。「言葉に表せない。それくらい目標にしてきたことが現実になった。MVPのおまけもあり、怖さすらある」。優勝トロフィーを西川と掲げ、大声を上げてガッツポーズした。

 今季から主将に就任し、この日も左腕にはキャプテンマーク。それにふさわしいプレーをピッチ上で見せた。押し込まれる中、守備で体を張って戦う姿が周囲を励ましたのはもちろん、攻撃面も光った。前半24分に右サイドから中央に早いボールを供給し、30分にはスローインから興梠の決定機を演出した。

 今季就任したスコルジャ監督は、ミーティングで“チームスピリット”を説いた。ハイプレスがかからなければ全員が素早く帰陣し、ブロックを敷いて何回もボールの前に立ちふさがる。11人が汗を流すことをいとわない姿が、強さを支えた。その最たる体現者が酒井。誰よりも走り、誰よりも声を張り上げた。

(負傷乗り越え/) 「無理はしたが無謀ではなかった」というが、体は悲鳴を上げていた。昨年3月に右足第5中足骨の骨挫傷と診断され、保存療法を継続したが最終的には手術。W杯カタール大会もケガで一時離脱し、先月9日にも右太腿を負傷し戦線を離脱した。ACL決勝の第1戦はぶっつけで出場。第2戦もプレーするため、途中交代で体をケアした。

 ACL制覇への思いは、浦和加入の一つの理由だった。21年夏にフランス1部マルセイユから移籍した際、アジアNo・1を目標に掲げた。それが今、実現した。「日本のチームで取れる最高のタイトル。チームを誇らしく思う」。悲願成就を告げる笛が鳴り、ベンチからは選手たちが一斉に駆けだしてくる。サポーターの「WE ARE REDS」が鳴り響くと、喜びが全身を貫いた。

 日本代表と欧州の第一戦で戦い続けた豊富な経験をチームに還元し、大会最多の3度目の優勝をけん引した。次に見据えるのは、リーグ制覇と、新しくなったクラブW杯。浦和からアジアへ、そしてアジアから世界へ。赤いイレブンの背番号2は、まだ力強く疾走する。

 ≪韓国に次ぐ日本勢5度目の優勝≫浦和が5大会ぶり3度目の優勝。日本勢の優勝は韓国勢の6度に次ぐ5度目。前身のアジアクラブ選手権時代の86年古河電工、87年読売クラブ、98~99年磐田を含めると8度目になる。アルヒラルは前身大会を合わせ4度優勝しているが、ACLだけで3度の優勝は浦和が単独最多となった。

 ≪次回23~24年大会のプレーオフ出場権獲得≫優勝した浦和は昨季J1で3位の広島に代わり、次回23~24年大会のプレーオフ出場権を獲得した。日本勢は昨季J1優勝の横浜と2位川崎F、天皇杯優勝の甲府が本戦に出場する。また、浦和は今年12月開催のクラブW杯に続き、25年夏に新方式となる同大会の出場も決まった。

おすすめテーマ

2023年05月07日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム
`; idoc.open(); idoc.write(innerHTML); idoc.close(); });