神戸初優勝見えた天王山快勝 大迫PKで自己最多20ゴール 戦友・斉藤の笑顔をエネルギーに
2023年09月30日 05:00
サッカー
「まあ、PKだったので、落ち着いて決めることができた」。鹿島時代の2013年を上回る自己最多20ゴールに到達した大迫は事もなげに振り返ったが、重圧のかかる場面だった。対横浜戦は5連敗中で、負ければ首位陥落の一戦。そんな中、GKとの駆け引きに勝った。4月に2点リードを引っ繰り返された痛みがまだ残っていたのか、得点後は一切の笑みはなく、鬼の形相だった。得点以外でも積極的なプレスやポストプレーで引っ張った。この一戦の重要性を自らのプレーで、背中で示した。
「あいつは元気なんでね。僕らもあいつから元気をもらえましたし、僕らも良い結果を出して、元気を与えればいいかな」。前日28日は8月に全治約1年の重傷を負ったMF斉藤が退院し、クラブハウスを訪れた。ともに戦ってきた戦友の前向きな笑顔は、大きなエネルギーになった。
三木谷浩史会長が見守る前で2位・横浜との勝ち点差を4に広げた。残り5試合。最速Vは10月28日で、いよいよ悲願のリーグ初優勝が見えてきた。総得点の約4割を稼ぐエースは「相手どうこうというよりは自分たち次第。自分たちが何をすべきかということにフォーカスして練習から取り組んでいる」と強調した。最後のゴールテープを切るまで突っ走る。(飯間 健)