磐田、大逆転2位でJ1返り咲き “ポイチの右腕”横内監督、補強禁止乗り越え名門復活へ第一歩

2023年11月13日 04:45

サッカー

磐田、大逆転2位でJ1返り咲き “ポイチの右腕”横内監督、補強禁止乗り越え名門復活へ第一歩
<栃木・磐田>サポーターをバックに昇格を喜ぶ磐田の選手、スタッフ(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【明治安田生命J2リーグ最終節   磐田2-1栃木 ( 2023年11月12日    カンセキ )】 磐田が1年でのJ1復帰を決めた。明治安田生命J2リーグ最終節が各地で行われ、磐田は栃木に2―1で逆転勝ち。試合前まで勝ち点1差の2位だった清水が引き分けに終わったため、最終節で2位に浮上し、自動昇格切符を手にした。今季から指揮を執る横内昭展監督(55)が、昨年まで日本代表コーチとして森保一監督(55)を支えた手腕を発揮。昨季、清水とともに降格し、J1で初めて不在となった静岡県勢の返り咲きとなった。東京Vは勝ち点で磐田と並んだが、得失点差で3位。J1昇格プレーオフに臨む。
 試合終了の笛が鳴り響くと、磐田イレブンが輪になって喜びを爆発させた。先制点を許しながら、2点を奪って最終節でつかみ取ったJ1自動昇格。サポーターから「横内磐田!」のコールを受けながら宙を舞った横内監督は「勝つしかない試合で、積み上げてきたことを選手が表現してくれた」。Jリーグ昇格30周年の節目に花を添えた。

 苦難の就任1年目を乗り越えた。昨秋に判明した選手の契約問題を発端に、昨オフと夏は補強禁止。球際の強度などベースの部分を鍛え直し、既存選手のうまさに強さを植え付けた。

 「一人に頼るのではなく全員で点を取る」スタイルを徹底。2桁得点者はいないものの、昇格を決める決勝ヘッドを叩き込んだMF松本ら3人が9得点。背番号14は「みんながゴール前で絡めている」と胸を張る。MF山田主将も「同じメンバーで戦ったことで絆は間違いなく強くなった」と振り返った。

 森保監督の右腕として培った“伝達力”を生かした。代表活動は時間が限られるため、指導の優先順位づけは必須。磐田でも改善点を端的に説明する姿勢を続け、選手の迷いを消した。4月までは連勝がなく出遅れたが、きっちり修正。J2通算5季目で初めて連敗なしというブレない戦いにつなげた。

 来季続投は既定路線。前回昇格時の昨季は1年で降格の屈辱を味わっただけに、真価が問われるのはここからだ。

 指揮官は「すぐ戻ることだけは繰り返したくない。この一年をつなげる」と表情を引き締めた。“横内丸”2年目で挑むJ1。サックスブルーの誇りを胸に、荒波を乗り越えていく。

 ▽今季J1とJ2の昇降格 来季はJ1が2チーム増、J2が2チーム減で、J1~J3が20チーム制に統一される。今季J1からは最下位の18位がJ2へ自動降格。J2からは1位と2位が自動昇格し、3~6位によるJ1昇格プレーオフ勝者も昇格する。

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