上田綺世、代表初ハットでW杯GO砲 1トップ起用応え森保J5発大勝けん引、記念球はがん闘病中の友へ

2023年11月17日 05:15

サッカー

上田綺世、代表初ハットでW杯GO砲 1トップ起用応え森保J5発大勝けん引、記念球はがん闘病中の友へ
<日本・ミャンマー>前半、ゴールを決める上田(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【26年W杯アジア2次予選   日本5―0ミャンマー ( 2023年11月16日    パナスタ )】 米国とカナダ、メキシコで共催となる26年W杯北中米大会アジア2次予選のB組第1戦が行われ、日本代表はミャンマーを5―0で下し、快勝発進した。FW上田綺世(25=フェイエノールト)がW杯予選では7人目で11回目、同予選初戦では初のハットトリックを達成し、攻撃をけん引した。第2戦は21日、サウジアラビア・ジッダに舞台を移し、シリア戦に臨む。 【試合結果(速報)
 鮮烈なゴールラッシュで好発進した。日本サッカー史が動いたジョホールバルの歓喜から、ちょうど26年。同じ「11・16」に主役となったのは、日本代表がW杯に初出場したフランス大会が開催された98年に生まれたFW上田だった。W杯予選初戦では初のハットトリックを達成し、快勝に導いた。

 「試合に勝つためのそれぞれの役割があってFWは点を取ること。それが何点でも勝つことが大前提でそっちの方が重要なので、個人的な結果もそうだしホッとしているのが正直なところです」

 まずは前半11分。MF南野の浮き球に体勢を崩しながら頭で合わせて先制。記念すべきW杯予選第1号で口火を切ると2―0の同49分にはゴール右の角度のないエリアからゴール左へ流し込んで2点目。後半5分には再び南野と好連係から右足でゴール右へ突き刺した。3点とも違う形。得点パターンの多様さも上田の特徴だ。

 W杯予選でのハットトリックは21年6月キルギス戦のオナイウ阿道以来、7人目で11回目。これまでの国際Aマッチ出場17戦2得点がうそのように爆発力を見せた。

 「仮に前半で点を取れていなかったらややこしい試合になっていた。難しいゲームもあると思う。今日がその試合だったかもしれないし、そうならないきっかけをつくれたのは良かった」と喜んだ。

 今季、オランダ1部の名門フェイエノールトに移籍。世界最高峰の欧州CLを経験したことも成長を促した。

 10月のアトレチコ・マドリード戦では裏への抜け出しからオウンゴールを誘発した。「自分の中で土台ができた」と自信を深めて代表活動へ合流してきたことも、大活躍へつながった。

 ハットトリックを達成すれば、チームメートがサインした試合球を贈られるのがサッカー独自の風習となっている。

 記念のボールはがんで闘病中の友人に贈るという。大事そうに抱えながら「勇気をもらってくれたら」とはにかんだ。これからも日本のため、友のため、背番号9が攻撃陣をけん引する。

 ◇上田 綺世(うえだ・あやせ)1998年(平10)8月28日生まれ、水戸市出身の25歳。中学時代は鹿島の下部組織に在籍し、鹿島学園高から法大に進学。3年時にサッカー部を退部して鹿島に加入。22年にベルギー1部セルクル・ブリュージュに完全移籍し、今夏にオランダ1部フェイエノールトへ完全移籍。19年に「コパ・アメリカ」の初戦チリ戦で日本代表デビュー。1メートル82、76キロ。利き足は右。

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