【Jトピ~データで読み解く】黒田監督指揮でJ2初制覇の町田 堅守速攻と驚異の決定力で独走

2023年11月22日 06:00

サッカー

【Jトピ~データで読み解く】黒田監督指揮でJ2初制覇の町田 堅守速攻と驚異の決定力で独走
J1昇格を喜ぶ黒田監督(左端)ら町田イレブン Photo By スポニチ
 J2は12日に最終節を終え、初優勝の町田と2位の磐田がJ1自動昇格を果たした。町田は序盤から首位を独走し、2位以下に勝ち点12差をつけ堂々の初昇格。前年の15位から飛躍した今季の戦いを、主要データで振り返る。
 プロ指揮1年目の黒田剛監督は、守備へのこだわりを徹底した。「無失点で時計の針を進め、少ないチャンスをものにする」ことを勝利の方程式と打ち出し、1―0を理想のスコアとした。結果的には後半戦で打ち合いの試合が多くなり、最終的に失点35は東京Vの31、清水の34に次ぐ3位。一方で「水もの」とした得点は79で、清水の78を上回り最多を記録した。

 リーグ最多の29試合で先制し、先行逃げ切りを得意パターンとした。堅守速攻スタイルを貫き、ボール保持率44・4%は22チーム中20位。GKやDFからパスでつなぐリスクを避け、前線にロングボールを送り続けた。

 秋田や栃木など同じスタイルのチームもあった中で、町田は攻撃の精度で違いを見せた。計389本のシュートを放ち、オウンゴールを除き77得点。シュート決定率19・8%は、2位以下を大きく引き離した。エースFWエリキは終盤に故障離脱したものの、出場30試合で18得点。驚異の決定率46・2%で攻撃を引っ張った。ロングボールのターゲットとなりエリキらにボールを供給したFWミッチェル・デュークは、2季連続でともにリーグ最多の空中戦364戦214勝、勝率は58・8%。二枚看板が期待通りの技術と高さ、強さを発揮した。

 黒田監督が青森山田時代も多用したロングスローは計141回で、同様に活用した秋田や長崎、千葉の倍近くを記録。DF翁長聖が最多99回、7月に加入したDF鈴木準弥も再三ゴールを脅かした。スローインによる直接のアシストはなかったものの、シュートに直結するラストパスは7回。相手は自陣ゴール前に人数を割かねばならず、カウンターを受けるリスクを減らしながら時間をコントロールした。
(データ提供・データスタジアム)

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