三木谷会長がグラウンドに落とした涙から18年 神戸の初優勝は「あの屈辱」から始まった

2023年11月25日 20:01

サッカー

三木谷会長がグラウンドに落とした涙から18年 神戸の初優勝は「あの屈辱」から始まった
2005年シーズン、J1最下位と降格が決まり、ホーム最終戦のセレモニーで涙を流す三木谷浩史オーナー(現会長、中央) (2005年11月27日撮影) Photo By スポニチ
 【明治安田生命J1リーグ第33節最終日   神戸2ー1名古屋 ( 2023年11月25日    ノエスタ )】 ヴィッセル神戸がついにJリーグの頂点に立った。阪神大震災に見舞われた1995年にチームを立ち上げ。毎年、残留争いを繰り広げるチームに一つの転機が訪れたのが2003年オフだった。三木谷浩史オーナー(当時)の楽天グループが経営権を取得。Jでも屈指の資金力を誇るクラブとして生まれ変わった。
 日韓W杯でも活躍したトルコ代表FWイルハンを獲得して迎えた1年目。思うような結果が残せず、シーズン中に2度監督が交代した翌05年シーズンは、最下位で初めてのJ2降格を味わってしまう。ホーム最終戦。セレモニーで挨拶に立ったクラブ総帥に、容赦ないブーイングが浴びせられた。「(降格は)私の不徳のいたすところ。すべては今日ここにいる、私の責任です」。挨拶の声は震え、人目もはばからず、三木谷氏は泣いていた。

 記者は、そのときの原稿をこう書き出している。「ビジネスで成功を収めた強気な姿勢はどこにもない」――。それほど、感情をあらわにする彼の姿が意外で、衝撃的だった。初めて参入するプロスポーツの世界で結果を出す難しさを知り、改めて誓ったはずだ。「必ず、天下を取る」と…。

 その後、イニエスタ、ポドルスキ、ビジャなど世界の名手を獲得し、各ポジションに日本代表クラスも揃えた。勝つための「執念」は、一時も衰えたことがない。屈辱の涙から18年。今、三木谷会長は、どんな表情をしているだろうか。(04、05年神戸担当 堀田和昭)

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