【高校サッカー】富山第一、最後まで走りきり勇気届ける 応援席には家族手作りの横断幕も
2024年01月02日 15:15
サッカー
しかし、その後は主将のMF多賀滉人(3年)が「引いてしまって受け身になってしまった」と悔やんだように大量5失点。最後まで攻める姿勢は見せたが、勝利には届かなかった。
学校のある富山市も前日の地震で最大震度5を観測。本来なら保護者や部員ら約300人が駆け付ける予定だったが震災の影響で来ることができず、この日は100人ほどで声援を送った。初戦から都内で宿泊していたMF菅野暖大(3年)の姉・楓子さん(24)も寒空の下、最後まで応援。試合開始1時間前からは最寄りのコンビニのコピー機で伝統のスローガン「THIS IS TOMIICHI」と書かれた自作の横断幕を作り「今、富山を勇気付けられるのはみんなしかいないので頑張ってほしい」と願っていた。
勝利こそ届けられなかったが、諦めずに戦う姿は地元に大きな勇気を与えたはず。多賀は「自分たちができることはこの試合に勝って勇気だったり笑顔を届けることしかないと思っていた。勝てなかったけど、最後まで絶対に諦めずに走ってやろうと思ってやれた。後悔はないです」と涙を拭い、ピッチを後にした。
(村井 樹)