【蹴トピ】ブラジル代表FWエンドリッキVSスペイン代表FWヤマル 新時代到来の予感
2024年04月03日 06:00
サッカー
「とてつもなくハッピーだね。ベルナベウには写真を撮りに来たことがあっただけで今回はプレーするためにやって来た。とても落ち着いていたよ」とエンドリッキ。今夏から同僚となるブラジル代表のビニシウス、ロドリゴとともにRマドリードのペレス会長にあいさつする機会もあり「ここで待っているよ」と声をかけられた。
1メートル71、64キロとサイズには恵まれていないが、強固な肉体に多彩な技術を備え、パルメイラスで22年10月に16歳77日でクラブ最年少出場、16歳96日で同最年少得点を続けて記録。同12月には国際移籍が可能な18歳の誕生日を迎える24年7月に出来高を含めて総額7000万ユーロ(約114億円)とも言われる移籍金でRマドリード入りすることが決まった。
昨年11月のW杯南米予選で代表デビュー。今回の欧州遠征でスペイン戦の3日前に行われたイングランド戦に途中出場し、後半35分に1―0の決勝点を挙げた。代表3戦目、17歳246日でマークした初得点はブラジル代表4番目の年少記録で、聖地ウェンブリー競技場では男子代表戦の史上最年少記録となった。
世界を代表する2つのスタジアムでW杯優勝経験国を相手に決めた2戦連発弾。特にスペイン戦では来季以降にバルセロナとの「クラシコ」でしのぎを削るに違いない16歳の相手FWヤマルも活躍したとあってブラジルやスペインのメディアで「未来の対決」と報じられた。ブラジル代表のドリバウ・ジュニオール監督は「エンドリッキがRマドリードのファンに多くの喜びをもたらすことは間違いない。ヤマルとともに26年W杯でスターになるだろう」と太鼓判。「ブラジルをトップの位置に戻さないと」と話す17歳が、本格的な欧州デビューで強烈なインパクトを残した。
引き分けに終わったブラジルとの対戦。スペインのヤマルはゴールこそなかったが、3得点に絡んでみせた。
前半11分にドリブルで先制点につながるPKを誘発。同36分に追加点をアシストし、2―2の後半40分にもペナルティーエリア内に絶妙なパスを出し、飛び込んだDFカルバハルが倒されて3点目のPK弾を呼び込んだ。
自らのSNSで「特別な夜」と振り返った活躍で勝負強さを見せつけた驚異の新星。昨年4月に15歳290日でバルセロナの最年少リーグ戦出場記録を打ち立て、主力になった今季も次々と記録を更新した。圧巻は代表初招集の16歳57日で迎えた昨年9月8日の欧州選手権予選ジョージア戦。味方の負傷で前半終了間際に緊急出場すると、後半29分に正確な左足のシュートを決め、クラブでまだ得点がない状況でスペイン代表の最年少出場&得点記録を塗り替えた。
バルセロナでは「2年前までテレビで見ていた」という35歳のFWレバンドフスキ、33歳のMFギュンドアンら年齢が倍以上の選手と競演。街の中でファンに囲まれるなど環境の変化は急激だが「考え過ぎると心配になるからね。ピッチでは何も考えずに楽しむことだけ。重圧なんて感じないよ」とマイペースを貫き、緩急をつけたドリブルを武器にパスとフィニッシュでも非凡な才能を発揮する。
目標は欧州CL決勝やW杯、欧州選手権出場ながら、もう出るだけでは満足できない。今夏の欧州選手権に向け「優勝できると思う。それだけの力がある」と頂点を見据えた。
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