東大寺参道ではねられ1人死亡 79歳現行犯逮捕「アクセルとブレーキを踏み間違えた」

2024年02月26日 05:30

社会

 東大寺(奈良市)の南大門近くの参道で25日、高齢者が運転する車が暴走し、歩行者1人が死亡、1人がケガをする事故があった。午前9時50分ごろ、人と車の事故があったと110番。奈良署や消防によると、歩道に乗用車が進入し、歩行者で台湾出身の呉其源さん(62)の死亡が確認された。死因は脳挫傷だった。もう1人の男性(52)=長野県大町市=は腰椎骨折などの重傷。
 県警は自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、乗用車を運転していた奈良市東紀寺町、小売業池永明容疑者(79)を現行犯逮捕した。「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話し、容疑を認めている。

 県警によると現場は周辺にある店舗などの関係車両以外、進入は禁止されていた。容疑者はこの参道で土産店を営んでいた。車両の通行に必要な通行許可証は持っていなかったという。

 目撃者によると、池永容疑者の車両は、参道に進入後、前方にシカがいたため停車した後、急発進していた。現場近くにある土産店店主の男性(75)は「ドンという音とともに車が男性をはね、そのまま歩いていた別の男性をはねた。ぶつかる直前は車を制御できていない様子だった」と説明。目撃した女性は「ボンネットに人を乗せたまま土産店の傘立てにぶつかったあと、人を振り落として反対側の石垣に突っ込んだ」と声を震わせた。

 県警によると、呉さんは家族4人で訪れ、長野県の男性は観光で足を運んでいた。

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