政治倫理審査会「全面非公開」から譲歩も“お茶濁し”議員に限り傍聴容認

2024年02月27日 04:40

社会

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会の開催形式を巡り、与野党筆頭幹事が26日、国会内で会談し、自民党の丹羽秀樹氏は「全面非公開」の従来方針から譲歩し、国会議員の傍聴に限り容認する案を提示した。報道陣の傍聴は認めず、説明責任を果たすとは到底言えない“お茶濁し”の対応。立憲民主党の寺田学氏は全面公開を求めて反発し、折り合わなかった。
 衆院予算委員会で立民の野田佳彦元首相から「完全公開を指示したらどうか」と迫られた岸田文雄首相は、原則非公開となっている規定を持ち出し「国会で判断されるべきもの」と常とう句で逃げた。

 議員限定公開案を提示した筆頭幹事会談に先立つ幹事会で、与党は政倫審に出席する松野博一前官房長官ら5人が非公開審査を希望しているとゼロ回答を示していた。

 そもそも、衆院議員51人の出席を要求した野党に対し、自民は20日、安倍派座長を務めた塩谷立元文部科学相ら2人の出席を伝達。反発を受けて、翌21日に5人に広げた。小出し譲歩を繰り返し、出席人数も公開度も最小限にとどめたいとの思惑が透ける自民。“みそぎ”のための舞台を整え「幕引き」を加速させそうだ。

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