ブラックボックスのまま…政治資金規正法 改正自民案が衆院通過 野党は批判「穴開きまくり」
2024年06月07日 05:30
社会
これに対し野党は一斉に批判。立民の泉健太代表は「付則」として「政策活動費の年間上限額を決め、10年後に領収書を公開することを検討」「政策活動費の使途を監査する第三者機関設置を検討」など“検討のオンパレード”であることに「やっているふりでうやむやになる可能性がある」と語気を強めた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は「ザル法のままだ。ザルに申し訳ない。ザルの方がもっと物がすくえる。穴が開きまくっている」と皮肉を交え痛烈に批判。議場で自民議員から笑い声が漏れていたとも明かし「政治への信頼を揺るがすこれだけの問題を起こしておきながら、全く反省がない」と訴えた。
岸田文雄首相は官邸で記者団に、野党の批判について「公明党、日本維新の会と真摯(しんし)な検討を行い、案を作り上げた。実効性がないという指摘は全く当たらない」と述べた。
今回の法改正の“原点”もあきれかえった。派閥の政治団体の政治資金パーティー収入の不記載を2022年に報じた「しんぶん赤旗」の三浦誠社会部長はSNSに「政策活動費合法化案、企業・団体献金温存法案、政治資金パーティーし放題法案、書いてて嫌になってきた」と投稿。ネットでは「岸田首相が今夏の内閣改造を検討」と報じられたことに「内閣改造より裏金体質改造を」との要求も。改正案は7日、参院政治改革特別委員会で審議入り。23日の国会会期末までの成立は確実な情勢だ。