今野智博元衆院議員を逮捕 弁護士名義を無資格の人物に貸し着手金分配 29~51歳の男女10人も逮捕

2024年06月14日 05:30

社会

今野智博元衆院議員を逮捕 弁護士名義を無資格の人物に貸し着手金分配 29~51歳の男女10人も逮捕
今野智博容疑者 Photo By 共同
 自身の弁護士名義を無資格の人物に貸したとして、警視庁捜査2課は13日までに、弁護士法違反(非弁護士との提携)の疑いで埼玉県深谷市西島町2丁目、弁護士で元衆院議員今野智博容疑者(48)を逮捕した。今野容疑者の名義を利用したとして、同法違反(非弁活動)容疑で29~51歳の男女10人も逮捕した。認否を明らかにしていない。いずれも逮捕は12日。
 同課によると、今野容疑者らは2023年9月~24年3月、詐欺の被害回復を求める北海道や沖縄などの約900人から、着手金約5億円を受け取ったとみられる。特殊詐欺事件の捜査で容疑が浮上。詐欺グループが関与した可能性もあるとみて調べる。埼玉弁護士会によると、昨年10月以降、容疑者の業務に関し、依頼者などから計24件の苦情が寄せられていた。

 10人は今野容疑者の弁護士事務所「今野法律事務所」(埼玉県深谷市)の職員を名乗って業務をした疑いがあり、都内の拠点で活動。交流サイト(SNS)を悪用した投資詐欺や、恋愛感情を抱かせるロマンス詐欺などの被害者に「取り戻せるのは警察ではなく、弁護士」「うちの先生は元国会議員ですから」などと持ちかけていた。

 振込先の口座凍結などの手続きをしていたが、被害金の返金に至ったケースはほぼなかったとみられる。依頼者からの着手金の約1割を今野容疑者が受け取り、約9割を10人で分配していた。

 今野容疑者の逮捕容疑は23年12月~24年1月ごろ、報酬を得る目的で弁護士ではない10人に自身の名義を利用させ、東京都や埼玉、兵庫両県の男女5人から着手金計約280万円で詐欺事件の被害金返還請求の依頼を受け、事務をさせた疑い。

 他に逮捕された10人は、千葉県市川市市川南2丁目、職業不詳辻直哉容疑者(51)ら。

 今野容疑者は12年の衆院選埼玉11区に自民党から立候補し、比例代表北関東ブロックで復活し初当選。2期務めた後、17年の衆院選にも出馬したが落選した。

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