認知症高齢者にアパート売りつけ7億円超?男4人再逮捕 詐欺マニュアルと名簿押収「おしゃべりな人NG」

2024年06月26日 05:30

社会

 認知症の80代女性に高値でアパートを売りつけたとして、準詐欺容疑で不動産会社「インターネット不動産販売」(東京都板橋区)に勤務する男4人が逮捕された事件で、警視庁が4人の関係先から、80代以上の高齢者ら約9万人の名簿や詐欺のマニュアルを押収していたことが25日、警視庁への取材で分かった。
 警視庁捜査2課は25日、この女性に昨年6月、相模原市の別物件を3400万円で売りつけたとして、準詐欺容疑で、東京都豊島区の山崎和馬容疑者(41)ら4人を再逮捕した。山崎容疑者らは物件を約300万円で購入。別の高齢者にも女性と同額程度で販売していた。

 名簿を基に資産や家族の状況などを事前に電話で確認し、1人で暮らす認知症の高齢者を狙って不動産契約を持ちかけたとみており、詳しく調べる。

 捜査関係者によると、マニュアルには電話営業で被害者に「6年前にこの地域の営業担当だった。『若いんだから頑張りなよ』と声をかけてもらい励みになった」と話し、顔見知りを装うといった手法が記載されていた。「おしゃべりな人や家族と会っている人は避ける」との内容もあった。

 4人の関係先からは、2022年後半から約1年間で約7億6000万円を売り上げたとする資料も見つかっており、裏付けを進める。

 4人は昨年6月、80代女性に青梅市のアパート1室を売って1600万円を振り込ませた疑いで今月5日に逮捕されていた。女性と同社の共同所有として購入させており、転売を妨げる狙いだったとみられる。

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