6番手だが…小林鷹之氏 自民総裁選立候補正式表明一番乗り 49歳知名度アップ狙う

2024年08月20日 05:30

社会

6番手だが…小林鷹之氏 自民総裁選立候補正式表明一番乗り 49歳知名度アップ狙う
自民党総裁選への出馬を表明した小林鷹之氏 Photo By スポニチ
 自民党の小林鷹之前経済安全保障担当相は19日、国会内で記者会見を開き、党総裁選への立候補を正式表明した。10人超の「ポスト岸田」候補の出馬が取り沙汰される中、正式に名乗りを上げたのは初めて。派閥の裏金事件を踏まえ「全ての党員、国民に新たな自民党に生まれ変わることを約束する」と刷新への姿勢を打ち出した。
 若手・中堅ら約20人の議員も同席する中、テーマカラーのオレンジの背景を背に出馬を表明。総裁選について「脱派閥」を徹底し、派閥に対して支援を一切求めないと強調した。

 党内では小泉進次郎元環境相らとともに次代を担う若手として期待が寄せられる一人。総裁に選出されれば49歳での首相就任となり、2006年に当時52歳で首相となった故安倍晋三氏の戦後最年少記録を更新する。若くフレッシュなイメージが武器となる一方、知名度不足が最大の課題。共同通信社が17~19日に実施した世論調査でも「次期総裁にふさわしい人」に小林氏を選んだのは3・7%。先月の調査から3ポイント伸ばしたものの、まだ11人中6番手だ。

 367票の国会議員票、同数の党員・党友票の合計で争う総裁選では、当選4回以下の若手議員の票を小泉氏と食い合うと予想される。小泉氏は世論調査で19・6%の支持を得て2番手に位置し、先月からの伸びも7ポイント近くで小林氏を上回る。しかも、党員・党友票とも重なる自民支持層では世間での人気が高い石破茂氏を抑えトップに立つ。小泉氏や石破氏、河野太郎氏らとの差を詰めるためにも知名度アップは必須だ。

 マラソンが趣味で、前日にはランニング姿を報道陣に公開するなど露出の増加にも着手。9月12日告示、27日投開票で総裁選の日程調整が進められる中、いち早く出馬表明し、得意の長距離レースに持ち込んだ格好だ。

 ただ、「生まれ変わる」ために前面に打ち出された派閥否定の姿勢については所属していた二階派の一部議員から不興を買っているほかベテランからは世代交代が一気に進むことに懸念が示される状況。霞が関からも「経験不足による政治の不安定化」を危惧する声が聞かれておりつまずきそうな石が配された長距離コースになりそうだ。

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