小泉進次郎氏 「打ったことない」4番!でフルスイング不発? 所見演説で突然の身の上話も“空振り”

2024年09月13日 04:40

社会

小泉進次郎氏 「打ったことない」4番!でフルスイング不発? 所見演説で突然の身の上話も“空振り”
自民党総裁選の所見発表演説会に臨む小泉進次郎元環境相(代表撮影) Photo By 代表撮影
 自民党総裁選が12日午前に告示され、27日投開票に向け15日間の選挙戦がスタートした。過去最多の9氏が届け出。早期の衆院解散観測が出る中、新総裁は「選挙の顔」となる。
 立候補の受け付けは午前10時15分に終了。直後に届け出順がくじで決められた。候補一覧や各討論会での発言順などに反映されることが多い届け出順。注目の小泉進次郎元環境相は4番。一般的には順番が早いほど得票に有利とされるが、自民関係者は「小泉陣営にとっては願ってもない順番だろう。論戦に不安があるが、4番目なら他の候補者の出方をうかがえ、考える時間もできる。逆に9番目からの発言になったとしても問題ない」と話した。

 小泉氏自身も都内で行った出陣式で言及。中高時代は野球部で「野球をやってきた私らしい。4番を打ったことのない私に、4番を与えていただきました」と語り「迷ったらフルスイング。4番バッター、頑張ってまいります!」と声を張り上げた。

 午後には、1人10分の持ち時間の所見発表演説会に参加。4番目にマイクの前に立った。目線は手元の原稿に落とすことが多く、内容も6日の出馬表明会見と大きく変わらなかったが、終盤で突然身の上話を始めた。「両親が幼い頃に離婚し、中学2年までそのことを知らず、母親だと思っていた人は伯母でした。兄(俳優の小泉孝太郎)と2人兄弟だと思っていたら、弟がいると告げられたのもその時でした」。母親には会う気にはなれなかったというが「そんな思いに変化が生まれたきっかけは、私自身が子供を持つ親になったこと。今年初めて母に会いに行きました」と告白。「そんな人生を歩んできたから、国民の皆さん一人一人の多様な人生に選択肢を広げる政治家としていきたい」とまとめた。

 小泉氏が公の場で身の上話を語るのは極めて珍しい。ただネット上では、身の上話をしている時も手元の原稿を見ていたと指摘する声や、内容が演説会にそぐわないとの意見が見られた。家族の話に割いた時間は、10分のうち約1分半。ハリウッド大学院大の佐藤綾子特任教授(パフォーマンス心理学)は親近感を与えたものの、世界情勢が緊迫する中で「一国の代表として渡り合えるのかと不安を感じる人もいたのでは」とした。フルスイングで臨んだ初の4番の打席。“奇策”は不発に終わったようだ。

 ≪石破氏「末広がり」8番 茂木氏いやな最後9番≫届け出順に関する発言が候補者の間で相次いだ。2番の小林鷹之前経済安保相は出陣式で「(総裁選では)2番じゃ意味がない」と訴えた。6番の加藤勝信元官房長官は、朝方に義父の故加藤六月元農相の墓前を訪れたと報告。続けて「(墓前から)戻ったら6番。加藤六月で6番。運命を感じる」と語った。7番だった河野太郎デジタル相は「ラッキーセブンだ」と言及。「007。ジェームズ・ボンドのようにしっかり使命を果たしたい」と決意を述べた。8番の石破茂元幹事長は「末広がり」と笑顔。出馬表明会見で、五十音順で一番後ろになることを憂いた茂木敏充幹事長はくじでも9番だった。

 ≪2回のくじ引きで順番決定≫届け出順は2回のくじで決められた。1回目では、届け出順のくじを引く順番を決定。当たった順番でくじを引き、届け出順が決まった。東京都知事選などでも採用されており、選挙においては一般的なやり方。立候補者の推薦人となった議員らが参加し、小泉氏のくじは三原じゅん子参院議員が引いた。

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