“裏金夫婦”ピンチ 丸川珠代氏、東京7区に鞍替え出馬 安倍昭恵さん応援も逆風 立民・松尾氏と競る展開
2024年10月17日 04:40
社会
立憲民主党元職の松尾明弘氏と競る展開。戒告処分を受けた裏金事件の影響で、区議の一人は「有権者から“なぜ裏金候補をサポートしているのか”と言われる」とぼやいた。
「タイミングの悪い」(都連関係者)鞍替えもマイナスに作用。参院東京選挙区で当選3回を重ね、直近2回はトップ当選。元アナウンサーという肩書に加え、環境相や五輪相も歴任し、今や都連の顔。しかし、都内全域が選挙区で自民支持団体の票が見込まれる参院選とは異なり、鍵となるのは地元での浸透度だ。
地域の運動会や祭りに積極的に参加するなど、地道なドブ板活動で票の掘り起こしを図ってきたものの、区議は「参院議員の印象が強く、有権者からすれば“自分の選挙区から出る人”という認識が浅い。まだ地元に根付ききっていない」と顔を曇らせた。
安定的な得票数を叩き出してきた大塚氏は現段階では優勢。しかし、立民新人の杉村慎治氏が追う状況で「差は縮まるのでは」との観測が出ている。
戒告処分を受けた際「強い憤りを覚える」と発言し、有権者の間で「言い訳ばかりで信用できない」と広がった反発が沈静化したとは言えない状況。関係者によると、一部首長から苦言を呈されているほか、後援会の組織力低下もささやかれる。
3回連続となった杉村氏との対決。17年に約5万票あった差は、21年は約3万票にまで詰められた。これまでは知名度のある丸川氏の応援が大きな効果を上げていたが、丸川氏陣営は「今回はそんな余裕はない」。大塚氏も応援には入らないという。ライバル陣営は「2人そろえば“裏金夫婦”とやゆされかねない。それを避けているのでは」とほくそ笑んだ。