保守王国・和歌山で仁義なき戦い激化!世耕氏は安倍元首相の靴履き遊説 二階氏三男には石破首相が応援
2024年10月19日 05:30
社会
首相の座を狙う世耕氏は、俊博氏が引退、自身も無所属になり、ここを好機と勝負に出た。現時点の情勢では世耕氏がリード。ただ伸康氏が比例で復活当選すれば、2区の党支部長は伸康氏の可能性が高い。自民関係者によると世耕氏は「“比例は公明党に”と呼びかけている。伸康氏を追い落とすつもりのようだ」という。
党も手をこまねいているわけではない。17日、森山裕幹事長が伸康氏の集会で世耕氏に「自民が苦しい選挙をしている時に、政治家としての配慮があっても良かったのではないか」と苦言を呈した。
世耕氏は、死去後も人気が衰えない安倍晋三元首相との絆をアピールする戦法に出ている。昭恵夫人から形見分けでもらった安倍氏の茶色い靴を履いて選挙運動。「(退陣した)2007年に、もう一回首相になろうと、地元山口を一軒一軒歩いたときの靴。私ももう一回立ち上がる」と聴衆に訴える。
21日の世耕氏の演説会には昭恵夫人が来場。一方の伸康氏にはあす20日、石破茂首相が入り、応援弁士の“マウント合戦”も激化。いまだ俊博氏は表だった活動はしていないが、地元有権者からは「インフラを整備してくれたのは二階さん」との声も上がる。“紀州のドン”が動けば戦況も動く。仁義なき戦いの決着は、まだ先だ。 (古野 公喜)