萩野4冠ならず…ロンドン金・孫に及ばず銀も「楽しい」
2014年09月24日 05:30
競泳
今大会4つ目の金メダルを狙った萩野公介(20=東洋大)は男子400メートル自由形で3分44秒48の銀メダルだった。12年ロンドン五輪の同種目金メダリスト・孫楊(22=中国)には敗れたが、08年北京五輪王者の朴泰桓(24=韓国)は撃破。萩野のメダルは今大会5個になった。男
全力を尽くしても、世界一のスイマーとの差は縮まらない。萩野は12年ロンドン五輪王者の孫楊に1秒25及ばず、銀メダル。レースを終えると小さくうなずき、孫楊と握手を交わす。「まだまだ未熟でした」。悔しさもあったが、それよりも胸を支配した感情がある。「強いメンバーと一緒に泳ぐのは、めちゃめちゃ楽しい!水泳をやってて良かったと思う」。ハイレベルな一戦を、心の底から堪能していた。
2人の金メダリストを撃破した、21日の200メートル自由形の再戦。「実力的に一番、自分が劣っているのは間違いない」とリスペクトは変わらなかった。400メートル自由形は朴泰桓が08年北京五輪、孫楊が12年ロンドン五輪を制した2人の主戦場。「どんな結果になっても、失うものは何もない」と無欲でアジアの両巨頭に挑んだ。
萩野は孫楊が出ていなかった8月のパンパシフィック選手権で、朴泰桓に1秒41差の完敗。この日は100メートルまで世界記録より1秒以上速く入り、自分のレース展開に持ち込んだ。200メートルで孫楊にリードを奪われたが、失速した朴泰桓には完勝。専門外の自由形でも世界に通用することを証明した。ただ、2年後のリオデジャネイロ五輪では本命の400メートル個人メドレーと日程が重なる可能性が高く平井コーチは「400メートル自由形に出るのは難しい」。マルチスイマーの種目選びが一段と難しくなりそうだ。
21、22日と連日金メダルを獲得していた日本チームは、この日は優勝なし。萩野は24日は本職の400メートル個人メドレーに出場する。「金メダルを意識したレースになる。日本記録はマストだと思う」。万能スイマーの4冠目が、ジャパンを再加速させる。
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