羽生 世界新フリーは「最高のご褒美」進化を数字で証明
2017年04月02日 05:30
フィギュアスケート
「疲れました。演技内容を忘れるくらい、集中してやれました。このフリーは最高のご褒美だと思います」
冒頭の4回転ループ、続く4回転サルコーを鮮やかに降りた。中盤の4回転サルコー―3回転トーループ。2日前のSPでも失敗し、鬼門となっていた連続ジャンプをフリーで今季初めて成功させると、勢いに乗って続く4回転トーループも決めた。フリーの「ホープ&レガシー」(久石譲作曲)は98年長野パラリンピックのテーマ曲。長野五輪やパラリンピックを見た母が姉をスケートに連れていったことをきっかけに羽生も競技を始めた。「スケート人生の原点」と語る思い入れのある曲を初めてノーミスで演じきった。
絶妙な調整がピタリとはまった。SP5位と出遅れた翌日の練習、いつもは精力的に4回転ジャンプを跳ぶが、十数本に控えた。「悔しさがあったので、思いきり練習したかったけれど抑えました」。フリー本番はあえていつもよりゆっくり滑った。「ジャンプのため、演技のため、完成度のため、一番いいと思った」。今季から4回転ジャンプを1本増やして4本としたフリーの「挑戦的」なプログラム。体力をうまくコントロールして、シーズン総決算の舞台でしっかり完成させた。
フリーの得点は15年GPファイナルで出した自己ベストの世界歴代最高記録を3・72点更新する223・20点。「過去の自分にとらわれたくなかった。ここまで凄く怖かった」。得点が伸び悩んだ今季は第一人者ゆえの苦悩があったが、進化を数字で証明した。
最終組を滑った6人中3人は年下だった。3年ぶりの王座を手にしたが、宇野ら若手が迫ってきている。「追いかけられる立場と言われるけれど、それぞれのスケーターに長所や僕にないものがある。僕にとっては全て追いかける背中です」。来年の平昌五輪で連覇を狙う王者は挑戦者の立場を強調。そのスタンスが羽生の強さの源だ。
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