稀勢 初白星!照ノ富士落下直撃も余裕?「気が紛れた」
2017年05月16日 05:30
相撲
春場所で痛めた左上腕付近は分厚いテーピングが欠かせない。初日はその左をおっつけられると何もできなかった。不安の残る敗戦から一夜、隠岐の海戦は前日とは別人のような攻めを見せた。浅いもろ差しを許したが劣勢を打開したのは、左からの攻めだった。脇を締めておっつけ、巻き替えて左をねじ込んだ。さらにかいなを返して前進。体をうまく寄せて寄り切った。
左からおっつけた感覚は「いつも通り。問題ない」と違和感はない。かいなの返しには「いいんじゃないか」と手応えがあった。先場所から9番目となった平幕との対戦で、またしても金星は許さなかった。対戦相手の隠岐の海は「ベストじゃないと思うけど力強い。もろ差しになった瞬間、勝ったと思ったが、タイミングよくおっつけが来た」と脱帽した。
予期せぬアクシデントすら楽しむ余裕があった。土俵下の控えで見ていた照ノ富士―玉鷲戦で、187キロの照ノ富士が目の前に落下してきた。痛めている左上腕付近を直撃し、左足も踏まれる形となった。激痛が走ったようで、しばらくは顔をしかめた。だが、白星を挙げて戻ってきた支度部屋では「(土俵下にいれば)いろいろあるんじゃないか。(落下してきたことで)気が紛れた」と話して報道陣を笑わせるなど、余裕すら漂わせた。
この日の横綱土俵入りは、初日の1分36秒より8秒も短い1分28秒。横綱という地位を含めて「慣れはない」という。東の支度部屋の一番奥に座ることになり、見える景色は「やっぱり違う」とも感じている。ただ「やることは変わらない。気負うこともない」と目指す相撲道は変わることがなく「集中してやれている」と話した。
初日から2連敗で優勝した力士はいないが、連敗を阻止したことで初優勝からの3連覇、新横綱からの連覇のチャンスは残った。横綱・鶴竜が連敗するなど荒れ模様の土俵を、わずか1日で立て直してきた和製横綱が締めていく。
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