【高岡寿成の目】中村、強み出たラストスパート 課題は30キロまで先頭集団に

2018年03月05日 08:18

マラソン

 【びわ湖毎日マラソン ( 2018年3月4日    大津市・皇子山陸上競技場発着 )】 初マラソンということで中村にとってはきつかったと思うが、あれだけ粘り強くレースをしてMGC出場権という結果を出したことは評価できる。東京五輪の時期とは比較できないが、気温も例年より高い中で走れたことは好材料。途中まで2時間11分を超えるペースだったが、そこから上げた。タイムに執着しても、最後にペースを上げるのは簡単ではない。彼の強さが出た部分だった。
 ただし、課題はある。ペースメーカーが外れる30キロまでは、しっかりと先頭集団にいないといけない。相手が遅れたところで拾っていくというのでは優勝はできない。今回学んだことを次回以降に生かすことが、結果よりも大事だ。

 今季のMGCシリーズも一区切り。計13人が次ステージに進めることになった。男子では出場権獲得者がゼロというレースがなかったのは良かった。東京五輪で勝負するのが前提だが、MGCに出ないことには始まらない。今後はMGCでいかに勝負し、五輪の活躍につなげるかに考えが切り替わっていくだろう。 (男子マラソン前日本記録保持者、カネボウ陸上部監督)

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