稀勢休場…横綱最長7場所連続記録に並ぶも貴親方「焦るな」
2018年05月12日 05:30
相撲
左大胸筋は新横綱優勝を果たした昨年春場所で痛めた。その後、4度にわたり本場所の土俵に上がったが、いずれも途中休場。結果、1年2カ月たっても患部は回復していない。今場所全休となると、在位8場所の成績は26勝22敗72休と最高位の威厳とは程遠い。横綱審議委員会の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「体調不十分であればやむを得ない。覚悟を持って次場所に備えてほしい」とコメント。7月の名古屋場所で進退を問う可能性を示唆した。
稀勢の里同様、16年前に7場所連続休場を経験した貴乃花親方(元横綱)は稀勢の里に助言を送った。「(ケガを)十分に治した方がいい。焦らないこと。できるだけ万全にして出た方がいい」と心構えを説いた。自身は01年夏場所で右膝半月板を負傷し、横審から出場勧告が出るまで休み続けた。その間、懸命な稽古を続け、02年秋場所の12勝につなげた。稀勢の里が復帰するために何が重要か問われると「体を動かすしかない」と語った。
稀勢の里は途中休場した初場所中に、次に出場する場所に進退を懸けると明言した。田子ノ浦親方は「次は大事な場所。稽古もいろんな面で考え直し、必死にやると本人も言っている」と和製横綱の不退転の決意を代弁した。稀勢の里にとっては初の2場所連続全休。いよいよ後のない状況に追い込まれた。
▼八角理事長(元横綱・北勝海)休場は残念。体調が思わしくなさそうなので、場所に出る以上は体調を万全に整えてから出場してほしい。
▽貴乃花の7場所連続休場 2001年夏場所、14日目の大関・武双山戦で初黒星を喫した際に右膝半月板損傷の大ケガを負った。それでも休場せず、千秋楽は本割で横綱・武蔵丸に敗れたが、13勝2敗で並んだ武蔵丸との優勝決定戦で上手投げを決め、22度目の優勝を飾った。続く名古屋場所は全休。場所後にフランスで半月板の除去手術を受けたが、簡単には回復せず、全休は02年名古屋場所まで続いた。
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