朝乃山「ランニングきつくて」ハンドボールから相撲の道へ
2019年07月03日 05:00
相撲
男ばかりの3兄弟で次男坊らしい性格だった。周囲の空気を読んで気を配り、場をなごませるような冗談を飛ばすムードメーカー。「きかん坊なところもあるけど、3人の中ではいちばん陽気。帰宅が遅いと家族の会話が少なかった」。父にとって不満は少し怖がりなところ。東京ディズニーランドなど遊園地を息子と一緒に堪能する夢をかなえてくれたのは長男だけだった。お化け屋敷は「広暉に拒否されると思って声すらかけなかった」。それでも元気に原っぱを駆け回り、食べものの好き嫌いなく、すくすくと成長した。
富山市呉羽町は、1910年(明治43)夏場所から1916年(大正5)夏場所まで優勝9回を数える横綱・太刀山の出身地だけあって相撲文化が根付いている。呉羽小には父が通った当時から優勝額が飾られ、グラウンドに太刀山道場と呼ばれる相撲場があった。体育の授業では競技の動きを取り入れた「相撲体操」も行われている。広暉少年は呉羽小時代に相撲と並行してハンドボールのキーパーとして活躍し、富山県の強化選手にも選ばれた。呉羽中では「ランニングがきつくて」(本人談)ハンドボールをギブアップ。それに代わる部活として選んだのが相撲だった。中1で出場資格がなかった06年兵庫国体には両親にせがんで南あわじ市の会場まで応援に駆けつけるなど、のめりこむのは早かった。
「(血液型が)A型でくよくよ悩むところがある」は父の広暉評だが、芯がしっかりしたタイプ。呉羽中での相撲部入部、富山商への進学、高砂部屋への入門など進路について家族には事後報告が多かった。自分の意思で日本の伝統競技に精進する道を選び、十数年後に富山県出身力士として103年ぶりの幕内優勝という快挙を成し遂げる。
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