元日本代表、川崎GMの北卓也氏がトルコ戦大解剖 相手の“八村対策”逆手に他選手生かせ

2019年09月02日 09:30

バスケット

元日本代表、川崎GMの北卓也氏がトルコ戦大解剖 相手の“八村対策”逆手に他選手生かせ
トルコに敗れ、肩を落とす(右から)馬場、渡辺、八村、ファジーカス、田中=上海 Photo By 共同
 【バスケットボール男子W杯 1次リーグE組   日本67-86トルコ ( 2019年9月1日    中国・上海 )】 自国開催の2006年大会(当時は世界選手権)以来3大会ぶりにW杯に帰ってきた日本は黒星スタートとなった。元日本代表でBリーグ川崎のGMを務める北卓也氏(47)が敗因を分析し、次戦のチェコ戦に向けた課題を挙げた。
 これが世界大会なんだなと思い知らされたと思う。アジア予選や強化試合では80点、90点取れていた得点が、67点しか取れなかった。

 最大の理由は八村の得点が伸びなかったことだ。体調の問題もあったと思うが、トルコに相当研究されていた。八村がローポスト付近でボールを持つと、ベースライン側にドリブルさせるように守ってきた。そこで逆サイドの選手が早めにヘルプに来たり、ダブルチームで止めに来た。チームで守っており、今までのように自由にプレーさせてもらえなかった。

 ゲームの入り方も良くなかった。自分たちのミスでボールを失い、トルコに連続得点を許した。欧州勢と親善試合で対戦しているとはいえ、本番では強度が違う。第1Qの点差が最後まで響いた。

 それでも日本のミスは前半の10個から後半は4個に減った。最初に厳しいボールプレッシャーを経験できたことで、2戦目以降は平常心でプレーできるだろう。八村は再び厳しいマークに遭うだろうが、どこかにノーマークの選手が生まれる。そこを生かす、チームとしての攻撃を中1日で立て直したい。

 チェコも欧州の強豪だが、トルコよりは個々の選手のレベルは下がるだろう。日本はトルコ戦でもいい流れの時間帯はボールを動かして、ゴールへアタックしてチャンスをつくれていたので、その攻撃を継続できるようにしたい。3点シュートを期待されて起用された安藤周は1本も決められなかったが、2戦目以降も思い切り打って決めてほしい。チェコ戦の勝利へ向けて若い選手の爆発力にも期待している。(元日本代表、川崎GM)

 ▼バスケットボールW杯 国際連盟(FIBA)が主催する世界大会。男子の第1回は1950年大会で2010年大会までは世界選手権として開催された。米国の5度優勝が最多。NBAのスーパースターも参加し、94年はオニール、10年はデュラント、14年はアービングがMVPに輝いた。

 ▼1次リーグの試合方式 各組4チームずつで勝ちチームが勝ち点2、負けチームが勝ち点1を獲得。勝ち点で順位を決める。2チームが並んだ場合は当該チームの対戦成績、3チームが並んだ場合は3チーム間の得失点差で決定。上位2チームが2次リーグに進出し、下位2チームは17~32位の順位決定リーグに回る。

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