正代1敗対決制す 7連敗中の天敵・貴景勝退け「興奮」の勝ち越し

2020年01月21日 05:30

相撲

正代1敗対決制す 7連敗中の天敵・貴景勝退け「興奮」の勝ち越し
貴景勝(左)を突き落しで破る正代(撮影・久冨木 修)  Photo By スポニチ
 【大相撲初場所9日目 ( 2020年1月20日    両国国技館 )】 快進撃を続ける正代が大関の貴景勝との1敗対決を制してトップを守った。押し込んでから反撃されたが、土俵際の突き落としで逆転勝ち。自身最速となる9日目での勝ち越しを決めた。優勝争いのトップは幕尻の徳勝龍と2人。2敗は貴景勝、平幕の豊山、輝の3人となった。高安は6敗目を喫し、10勝が条件だった1場所での大関復帰を逃した。
 38本の懸賞を小脇に抱えた正代は、小走りに花道を引き揚げた。17年春場所初日で白鵬を破った時でも懸賞は20本だった。「初めて両手で受け取りました」。付け人の顔を見ると満面の笑みでガッツポーズ。「勝ち越して、だいぶ興奮した」。手取り114万円の懸賞をゲットしただけでなくトップも守り、喜びを抑えきれなかった。

 直近の対戦で7連敗していた貴景勝戦。緊張しやすいタイプだが「逆に大関戦で思い切りいけた」と吹っ切れた。立ち合いで大関をはじいて後退させ、反撃されたが土俵際で右に跳んで突き落とし。「苦し紛れ」ながら決められたのは、先に押し込んでいたから。「後ろに余裕があった」ことが勝因だった。

 東農大2年で学生横綱、プロでは前相撲から所要17場所で関脇まで上がった。だが、三役在位は2場所だけ。毎場所のように上位と対戦する番付にいながら突き抜けられなかった。昨年九州場所は新入幕以来、約4年ぶりの前頭2桁台だった。そこで思い知ったのが「立ち合いの重要性」。差しにいかず体をぶつけることで先手を取れるようになり、11勝の九州場所に続いて白星が重なっている。

 結びで勝ち名乗りを受けた正代の後に、付け人の幕下・将豊竜が弓取りを務めた。「部屋のお相撲さんが勝ったあとに弓取りをやるのが夢だった」。正代の活躍は弟弟子の夢もかなえた。 

おすすめテーマ

2020年01月21日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム