ロックダウン中の親切大賞?マスターズ覇者アダム・スコットの善行に称賛の嵐

2020年04月28日 15:13

ゴルフ

ロックダウン中の親切大賞?マスターズ覇者アダム・スコットの善行に称賛の嵐
善行で注目を集めたアダム・スコット(AP) Photo By スポニチ
 米PGAツアーで通算14勝を挙げ、2013年のマスターズを制しているオーストラリア出身のアダム・スコット(39)の善行を、シドニー・モーニング・ヘラルド紙が「トロフィーも写真もないけれど、ロックダウン(都市封鎖)中における“親切大賞”だ」と褒め称えた。
 きっかけは76歳になるロス・キャンベルさんの存在だった。AP通信によればキャンベルさんには脳の7カ所に腫瘍があり、記憶障害が悪化。そしてシドニー北西50キロにあるリバーサイド・オークスにあるゴルフ場に今も通っていて、一度も会ったことがないスコットとひんぱんにラウンドしてはホールアウト後に2人でビールを飲んでいると思い込んでいた。

 そこで娘のリーさんが、新型コロナウイルスの感染拡大でツアーを中断している米国から帰国していたスコットに無理を承知で「父に電話をしてくれないでしょうか?」とリクエスト。スコットはこれを快く了承し、ロスさんと電話で会話を交わしただけでなく、自分がパッティングしているときの動画などを送って“親友”になりきった。

 ロスさんが電話でスコットと話している姿を背後で見た妻のパムさんは感無量の面持ち。「幸せそうな表情でゴルフのことを語り合っていました。車椅子に座っているのに“最近、ラウンドすると脚がふらつくんだ”なんて言っていたんです。するとそれを察してくれたのでしょう。彼(スコット)も“僕も最近、脚がふらつくんだよ”と返してくれました」と夫の笑顔を見て感涙にひたっていた。

 ちなみにキャンベル夫妻は8年間、リバーサイド・オークスに住んでいたが、ロスさんの病状悪化に伴って息子が住んでいるシドニー近郊のデュラルに転居。リバーサイド・オークスGCはロスさんにとってすでに記憶の中だけのコースとなっているが、スコットがかけた1本の電話が“夢のラウンド”を実現させる結果となった。

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