「あの笑顔はオンラインでは出ない」京産大ラグビー部が4カ月ぶり活動再開

2020年08月04日 19:00

ラグビー

 関西大学ラグビーAリーグの強豪・京産大が4日、京都市の大学グラウンドで3月30日以来、4カ月ぶりに全体練習を行った。関西Aリーグの8チームの中では、最も遅い活動再開になった。元日本代表の伊藤鐘史新監督(39)は「コロナの状況は先行きが不透明ですし、一喜一憂はできませんが、それでも寮に戻ってきた選手たちの笑顔を見ると、うれしい気持ちになりました。あの笑顔はオンラインでは出ない笑顔だと思いました」と一歩前進を喜んだ。
 3月末に新型コロナウイルスの集団感染が京産大の学生に出たことで、大学側は社会的責任を重く受け止め、9月20日まで全ての課外活動を禁止する厳格な措置を取った。施設の使用が禁止になり、ラグビー部員は寮を出て実家に帰った。

 全選手が全国ちりぢりになって過ごす日々。首脳陣は、筋トレやランニングの練習メニューを個別で課し、オンラインでトレーニングやミーティングといった集団活動を続けてきた。

 伊藤監督によると、各クラブが活動再開の計画書を大学側に出し、ラグビー部はそれが認められて前倒しでの再開になったという。

 「4年生にとっては最後の1年ですし、他の学年も4年間の中の貴重な1年。公式戦があった方が気持ちも上がるので、喜ばしいです」

 2人部屋だったラグビー部寮は、感染対策で1人部屋になったため、29人がまだ復帰できていない。受け入れ先が整い次第、京都に戻るため、当面は50人で練習をする。

 チームプレーは、当分の間、この日のようにパス程度しかできない。状況が整い次第、スクラム、モールといったチームの看板プレーの練習に移行する。伊藤監督は、10月10日の開幕へ向けて「ここからが勝負になります。(活動再開が)関西リーグでも最後。残り10週間でいかにチームになれるのか、だと思います。4週間でコンディションを上げて、6週間で専門的な部分の強化になります。世の中や大学の状況に合わせながらになるので、実戦は未定です」と語った。

おすすめテーマ

2020年08月04日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム