【女子ソフト連載・監督に聞く(4)】日立・齋藤春香監督
2020年08月27日 12:00
ソフトボール
「一戦必勝の思いで開幕から臨んだが前半戦は振るわず、基礎基本を大事にしたチームの土台作りに多少時間がかかったなという印象。後半戦は外国人投手の加入で投手力に厚みが増した。堅い守り、打線のつながり、最後に走塁と順を追って確実に常勝チームとして力を付けてきたと確信できた1年だった」
―今年のスローガンは『スピード&パワーソフトボール~チーム一心~』
「ソフトボールは点数が入らないと思われがちだがそれを打破していきたい。パワーあふれる打力でスリル感があって見ていておもしろいと思われるよう、魅力を伝えたい。それを理想にチーム力を高めていきたい」
―新型コロナウイルスによる自粛期間をどう過ごしたか。
「命には替えられないので国の方針に従って自宅でできることを工夫しながら強化調整していた。練習再開は5月27日から。段階を経て、3密にならないよう徐々に徐々にという感じだった。コロナ対策を重んじながらも、最大限力を尽くしてくれていた選手たちに感謝している。ソフトボールができる喜び、皆さんに応援されながらプレーできる感謝の気持ちを持って。これまで取り組んできたことを見直せるいい機会になり、心の中からわき起こる思いがあった」
―オフに取り組んできたことは。
「冬場は基礎体力、基礎プレーを中心に日々取り組んできた。肉体改造に努め、パワーアップさせてきた」
―後半戦のみとなった今季の具体的な戦い方は。
「1試合の重みは同じ。気負うことなく、普段通りのプレーを出すことができれば結果として表れてくれるのでないか。選手はやってくれると信じている。スピード、パワーあふれるプレーをモットーに。昨年も僅差の試合が多く、それだけ投手のレベルが近年に増して高くなってきている。その中で打線のつながり、どこからでも得点できる攻撃を理想に戦っていきたい」
―今季の課題は。
「走攻守どれをとってもレベルアップを遂げることが大事。一人一人が意識を高く、心を一つに目標を持ちながら取り組んでいけるように」
―注目している野手は。
「新しく加入したチーク。圧倒的な長打力が魅力の右の大砲でパワーあふれる打撃に期待したい。そしてその前後で打つであろう山田。今年はより花を咲かせてほしい。昨季からシャープな打撃を披露していた那須、清原も加え、つながりのある打線で勢いを増して奮起してもらいたい」
―注目している投手は。
「新たに加入したリケッツとともに小薗、近藤、坂本ら投手全員の活躍を期待している。いろいろな色を混ぜ合わせながら登板のチャンスを与え投手力を高めていきたい」
―チーク以外の新戦力で注目は。
「服部は大学界を代表する捕手で名声もある。国際大会も経験していてその実戦力を発揮してほしい。中心捕手の清原もいるが、投手の相性を見ながら出場機会を与えていきたい。山本は俊足巧打の期待の若手。打撃が非常にいい。足もあるので今後に期待したい」
―五輪が延期になったことに対して。
「なんとかできればいいと思うが命には替えられない。祈る思いしかない。山田、清原の代表候補からは、さらに挑戦して頑張っていけるという頼もしい言葉があった。プラスに考えていることは素晴らしい。そういう思いがチームにも影響を与え、背中を見て勉強する部分があると思う」
―最後にファンへのメッセージを。
「全力プレーで戦い、一戦必勝の思いで期待に応えていきたい。試合ではプレッシャーがあると思うがそれを集中力に替え、明るく元気にハツラツとしたプレーをお見せしたい。あきらめない、見ていてワクワクするソフトボールで日立旋風を巻き起こせるような試合展開にしていきたいので、最後までご声援をよろしくお願いします」
※日立・清原奈侑選手へのインタビュー動画は、弊社YouTube公式チャンネル「スポニチチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCCDmd01WsuFBF8n3yMjHQ1A)において8月27日正午頃、公開予定です。
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