藤田寛之のレッツビギン!!実践編 ミススポーツ上達の道【第6回 傾斜のあるライからの打ち方】

2020年11月06日 12:00

ゴルフ

藤田寛之のレッツビギン!!実践編 ミススポーツ上達の道【第6回 傾斜のあるライからの打ち方】
傾斜のあるライからの打ち方について解説する藤田寛之プロ Photo By スポニチ
 第6回のテーマは、爪先上がり、爪先下がりのライからの打ち方です。ミスをする人の原因は、正しい打ち方を知らないことにあります。傾斜に応じた構え方、打ち方を把握しておけば、ナイスショットの確率は一気に上がります。さらに、どのような球筋が出やすいのかを知り、ピンに寄るショットを身につけましょう。元賞金王の藤田寛之プロが、ミス日本ミススポーツの田中絵梨果さんにレッスンしました。進行役はティーチングプロのジミー常住氏です。
 常住 まずは爪先上がりの打ち方から教えてください。

 藤田 この場合、ボールの位置が足元よりも高くなるので、クラブの構造上、フェース面が左を向きます。しかも、スイングが横振りになる分、自然とフックが出ることを理解しましょう。そのため、アドレスでは目標の右を向いて構えることが大切です。

 常住 つまり、爪先上がりのライから打つと、必ず左へ曲るわけですね?

 藤田 そうです。試しに田中さんに打ってもらいましょう。

※7Iで打ったボールはナイスショット。最後に左へ曲っていきました。

 田中 久々にいい当たりが出てくれました。

 藤田 きちんとフックが出たのでうまく打ったと思います。基本的にロフトが大きいとフェース面がより左を向くので、曲がり幅も大きくなります。クラブが長くなるほど左への曲がりは小さく、短くなるほど大きく曲がると考えましょう。したがって一番短いクラブのSWで打つ場合、目標のかなり右を向いて構えるようにします。

 常住 次に爪先下がりの打ち方をお願いします。

 藤田 今度はボールの位置が足元よりも低くなります。したがって、通常よりも上体の前傾姿勢を深めにして構えましょう。その際、膝の角度が重要になります。単に上体を前傾しただけでは、爪先寄りに重心がかかり過ぎてバランスを崩すからです。それを防ぐために膝の曲げ具合で調整します。

 常住 球筋はどのようになりますか?

 藤田 基本的にはスライスです。ただし、ネック部分が芝に引っかかり、フェース面が返ってしまうことで、フックが出ることもあります。特にショートアイアンで打つときは要注意です。曲がり幅に関してですが、今度はクラブが長くなるほど右へ大きく曲がり、クラブが短くなるとそれほど右には曲がりません。注意するのはフェースが返って左へ引っかけることです。このライでも田中さんに打ってもらいましょう。

※今度はボールの頭を叩くミスショットに。

 田中 ああ、残念!

 藤田 アベレージゴルファーがこのライで犯すミスで多いのは、田中さんが打ったようなトップなんです。原因はアドレスでつくった膝の角度をキープできないことです。インパクトで膝が伸びると、上体が置き上がり、クラブヘッドがボールまで届かなくなります。その結果、ボールの頭を叩いてしまうのです。爪先下がりでは膝の角度をキープすることに集中しましょう。

 傾斜からのドリルとしては、練習場でボールの位置を変えて打つことです。例えば、爪先上がりの練習では、ボールを通常よりも2個分体から遠い位置にセットし、それを打ちます。逆に、爪先下がりの練習として、ボールを2個分体に近づけたところに置きましょう。そのボールを打つことで、爪先下がりのライに対応できるようになります。

 (取材協力=静岡・葛城ゴルフ倶楽部)


 ◆藤田 寛之(ふじた・ひろゆき) 1969年(昭44)6月16日生まれの51歳。福岡県出身。15歳でゴルフを始め専修大を経て92年プロ入り。97年サントリーオープンでツアー初V。12年には年間4勝をマークし賞金王に輝く。20代は1勝だったが、30代で5勝、40代で12勝と年齢を重ねるごとにプレーヤーとしての凄みを増している。昨年は優勝こそなかったものの、賞金ランク18位で23年連続賞金シードを獲得。1メートル68、70キロ。

 ◆田中 絵梨果(たなか・えりか) 1997年(平9)11月30日生まれ、神戸市出身の22歳。1月のミス日本コンテストで「ミス日本ミススポーツ」に輝く。特技は英語(英検1級)、サッカー、ドラゴンボート。1メートル72。

 ◆ジミー・常住=本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ) 1981年(昭56)12月15日生まれの38歳。東京都出身。5歳でゴルフを始め米マーセッド・カレッジ留学を経て、12年日本プロゴルフ協会(PGA)の指導者ライセンスを取得。1メートル70、70キロ。

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